ネコーヒー:ブレンド #10杯目

 6ヶ月の四苦八苦も、2分の動作で報われる。
 我が家では猫の食餌は「そこそこいいフード」を提供している。経済力の限界があるので最高級品は手が出ないが、着色料や保存料はなるべく入っていないものを選んでいる。
 そんな気遣いが猫に伝わっているはずもなく、マユは低カロリーのダイエットフードがご不満の様子。フードが盛られたお皿を見て、ニンゲンを見上げて、またお皿を見て。そこから3分廊下を散歩してからでないと口をつけない。
 そしてテトは如何なフードであろうと煮干しが給仕されてからでないと食べようとしない。しかし今日は乾物ばかり食べては体に良くないだろうからと煮干しを出さずにいたら、私のベッドの下で箱座りして待っていた。
 そこまでして煮干しが食べたいのかとか、家に来た当初はニンゲンが半径1m以内にいたら何も食べようとしなかったのにとか、箱座りチョーカワイイとか、嬉しいやらなんやらでドタバタしてしまった。勿論追加の煮干しが給仕されたのは言うまでもない。
 我が儘に振る舞うことが歓迎される生物。何て幸せな生物だろう。

今日の英語:Self-indulgence

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