ネコーヒー:ストレート #23杯目

 私が提唱したNYAN値なる概念。今日も今日とてその変動を実感している。
 テトとマユは触れられるのが苦手で、特に臆病なテトは食事の直前に一瞬顎を触られるのが限界。マユは機嫌が良ければその豊満なお腹を揉ませてくれる。触れなくはないが、ふたりの方から人間に接触してくることは皆無だ。

 そんな難易度の高い猫たるテトとマユだが、それでもその些細な動作で私のNYAN値はあっという間に減少する。
 私が帰宅したらご飯ソングで迎えてくれたとか、私の布団で我が物顔で寝ていたとか、顔を洗っている私のふくらはぎに一瞬尻尾が触ったとか。その程度のイベントで私の正気度は失われ奇怪な歌を歌い出すのである。
「ワルにゃんにゃん♪凶悪にゃんにゃん♪」
 そうして赤い液状のおやつが猫に捧げられる。とても真っ当な人間の行動とは思えない。完全に猫に支配されてしまっている。

 それでも猫が健康で生きていればよい。猫と同じ空間で生活できるだけで幸福は充足する。


今日の英語:The window! The window!

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