ネコーヒー:ストレート #14杯目

 私はマユに密かにシンパシーを感じている。理由は主に3点すなわち、目付き、体型、胃腸の頑丈さだ。
 初代の猫はそれなりに猫らしく吐き戻しをした。特に胃腸が弱かったどんくさ小娘お嬢様はしょっちゅう柔らかい布団の上で吐き戻した。しかしマユはほとんど吐かない。そしてよく食べよく出す。食欲不振?どこの国の言葉だ?と言わんばかりに毎日よく食べ毎日よく出す。

 そんなマユは骨太系高密度の体型をしている。毎日よく栄養が循環しているので毛並みも艶やか。もしマユが人間であれば像も繋げる丈夫な剛毛に違いない。

 そのマユの顔を写真に撮ると、どうやっても取引の算段をしているマフィアのような目付きなってしまう。しかしマユが気むずかしい猫ということはないく、人間を噛んだり引っ掻いたりということは一度もない。ご飯を要求する時は陽気にご飯ダンスを踊る。ただ目付きが悪いだけなのだ。
 そう目付きが悪いだけ。マユは毎日ちゃんと猫用トイレで用を足すし、床に置いてあるフードの袋も破かない。非常にジェントルな猫である。ただ裏切り者の処分方法を考えている裏社会の大物のような目付きをしているだけなのだ。そんなマユに私はシンパシーを感じている。

 そして黙って見上げるだけで絨毯の中から登場したクレオパトラになるテトは反則だ。


今日の英語:Mafia

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