ネコーヒー:エスプレッソ #10杯目

 猫の魅力は十人十色を通り越して百色、数えていったらきりがないが、マユにはことにシンパシーを感じて肩入れをしてしまう。

 まず体型。マユは胃が丈夫でよそられた食餌は残さない。そして元が骨太なうえそこそこ体も動かすので、密度の高い迫力のある体型になっている。

 胃が丈夫なら腸も丈夫。トイレでは長考するも悩んだことはなく、毎日健康の証を残していく。そのため肌=毛の調子も良く高密度でツヤツヤしている。

 何よりその目付きだ。決して不機嫌なわけではない、ただデフォルトで上瞼のラインが直線一重なだけなのだ。しかしそれだけで無能な部下をどう処分しようか思案する黒道(ヘイタオ)のボスような形相になってしまう。

 それでもマユは空腹時には全力でサンバを踊ってご飯を要求し、妹分のテトはお互いが枕になって寝るくらい可愛がっている。
 マユは見た目以上に情のある猫であるし、私以上に性格のいい猫なのだ。


今日の英語:Glance

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