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野暮でもいい!私は圧倒的なのが好き!

根津美術館で尾形光琳の「国宝・燕子花図屏風」の展覧会がやっていたので観に行きました。

(今年は美術館に2回行くのを目標にしていたのですが、4月で達成しました!達成できるとは思わなかった!)

燕子花図屏風、本当に素敵ですよね。

カキツバタの群生だけ、色も3色(金、群青、緑)だけ、と無駄を極限まで取り除いてあって、金箔の大胆な余白があって、しかも同じ群生を繰り返し使うという制限の中であれだけ異彩を放っていて、「あぁ、観て良かったぁ」と思いました。

燕子花の屏風の前にはベンチも用意されていて、そこに座ってずーっと眺めて堪能して、本当に本当に素敵でした。

で、でも、でもですね、実は、私、燕子花図の前に観た「吉野龍田図屏風」に心を奪われてしまったんです。

屏風いっぱいの力強い木の幹、豪華絢爛な梅と楓(梅は立体的になっている)、右と左が群青の河でつながっていて、違う季節が対になっている感じに圧倒されてしまったんです。

どちらが粋かと言われれば、もちろん「燕子花図屏風」なんでしょう。

一般的には「燕子花図屏風」の方が評価が高いんでしょう(燕子花図はWikipediaがあるけれど吉野龍田図にはないし)。

けど、私は「吉野龍田図」が好きだった。

つまり、陽光桜が好きか、大島桜が好きかの議論と同じなんじゃないかと思ったんです。

品があって粋なのは間違いなく燕子花図、吉野龍田図は野暮なんでしょう。

でも、粋に憧れる自分を自覚しながら、私は野暮でもいい!だって、好きなんだもん!と思ったのでした。

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