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この木なんの木:環境破壊型ベンチャー爆誕

 この木なんの木、というコマーシャルであまりにも有名な日立製作所であるが、そのこの木なんの木、維持費は年額5,000万円らしい。草野仁が暴露していたので、おそらく本当だろう。私は多くの日本人と同じく、草野仁と黒柳徹子に全幅の信頼を置いています。野々村真はそんなに信頼していない。

 その5,000万円。10兆円企業の日立グループからすると、ほんのはした金かもしれないが、これを何十年と考えると結構バカにならない。おそらく社内にも「もうそろそろいいんじゃないでしょうか」と進言する人間は多数存在するはず。5,000万円あったら、ベンチャー企業に投資した方がよさそうな昨今であるからだ。

 

日立の偉い人「ええ、それでは日立製作所は、御社にシリーズAとして5,000万円を投資させていただきます。詳細は文面をご参照ください」

ベンチャーのイケイケ社長「あざっす。頑張ります」

日立の偉い人「なお、この資金は主に元々日立の木に拠出していた管理運営費から賄われている。そのことを念頭に、事業に邁進してほしい。今後ともどうぞよろしく」

ベンチャーのイケイケ社長「あざっs……ええー……」

 

 ……嫌だなー。言わなくていいよな、それ。それを念頭にどうすればいいんだよ。

 でも仮に言わなかったとしても、「日立がこの木なんの木を伐採!」というニュースを聞いたあとに第三者割当増資とか受けると、「ああ、この木なんの木資金だな」とイメージは自然と惹起されるはず。イケイケ社長は、社員に「このお金はこの木なんの木資金だ。心して使え」とか言わなくてもいいこと言っちゃいそうだね。少なくとも、マスコミはそう書くだろうな。「この木なんの木、生まれ変わりはイケイケベンチャー!」とか。外国人が訳知り顔で、「日立は環境を犠牲にして投資に振り切った。気の毒だが、投資されたスタートアップは「環境破壊型ベンチャー」と呼ばざるを得ない」とか言うんだろうな。

 日立さんも大変だとは思う。なぜって、いきなり「打ち切り!」とか打ち出したら、どう見ても「ああ、経営苦しいんだな」というのが察せられるから、株価は下がって五千万浮かしたのなんか消し飛ぶ気もする。社会人野球とかの企業スポーツを打ち切るときと同じだな。一度始めたからには、血を吐きながら続ける悲しいマラソンにならざるを得ない。

 翻って、弊社。別段コマーシャルすることもないが、最近オフィスが移転しました。そこになぜか「草」が植えられているんですよ。それも、オフィスの中に。

 弊社、大都会・花の都・メガロポリスTOKYOにオフィスを構えておりまして、緑の数が足りないというのは分かる。でもねえ、25階のフロアにまで植えなくてもいいと思うんですよ。こじゃれた据置き型プランターのお化けみたいなやつに、オフィスが取り囲まれているわけですよ。そしてその管理費用は、絶対バカになっていないはずなんですよ。毎日水やりして、肥料をやって、落ちた葉っぱを掃除して……ということをやるくらいなら、福利厚生として果汁グミでも配布してくれ。緑のやつでいいから。今ならレピュテーションリスクもないので、撤去して欲しい。怒らないからさ。「さっさと枯れてくんねーかな」と思っている社員は多いはずだ。

 ウチのワケわかんねー草ですら撤去出来ないのに、況や日立さんをや。と思った次第である。流石に「枯れろ」とは思っていないだろうが。

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