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酒のない人生なんて。

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日本酒ライターが語る、酒のあれこれ。
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#お酒

酒飲みの私が尊敬する、若山牧水という歌人について

お酒を飲みすぎた翌朝、必ず思うことがある。 「今日は絶対に飲まないぞ。休肝日にしよう」 そう誓った時は、いたって本気だ。ものすごく真剣だ。固い固い決意のもと一日を過ごす。 するとどうだろう、夕方になるにつれてだんだん飲みたくなってくる。 気がつくと「酒のアテ」を作っている。 そして、酒のアテをずらりと並べたテーブルの前で言う。 「これはお酒がないとダメやね、うん」 言い終わると、朝の誓いなどなかったように、悪びれることもなく、さも当然という顔をして、冷蔵庫に直行。これか

「顔を上げ 少しずつ前へ」というラベルに込められたメッセージ

いま、多くの飲食店、酒販店、そして、酒蔵が大きなダメージを受けている。テレビで取り上げられるのは飲食店ばかりだが、酒蔵も本当に厳しい状況で、多少なりとも日本酒業界に関わらせていただいている身としては胸が痛い。何もできない自分がもどかしい。 先日、京都の伊勢丹のお酒売り場で、こんなお酒を見つけた。 高知県の酔鯨酒造が販売している「酔鯨 純米酒 顔を上げ 少しずつ前へ」 青空に飛行機雲。「酔鯨」にしては珍しいラベルだなと思って手にとって見てみたら、「ラベルに込められたメッセ

大人の楽しい遊び♪ 日本酒をブラインドで友人宅に送ってみた。

遠方に住む友人とzoom飲み会をすることにした。 メンバーは私と夫、友人夫妻の4人。 単に飲んでしゃべるだけでなく、何か面白い企画ができないものかと考え、日本酒を1合ずつ5種類、小瓶に詰めて友人宅へ送った。 うちでも同じものを飲み、感想を言い合ったり、私が日本酒の解説をしたりして楽しもう、というものだ。 ブラインドにしたのは、「きき酒クイズ」をしたかったわけではなく、先入観を取り払いたかったから。 中身はこんなラインナップ。(左からA~E) これが思っていた以上に盛り