小池と破壊

 ある日仕事のミーティングで、現場の床が欠けているという話が持ち上がった。すぐに犯人はわかったらしい。

が、問題はここからだ。
犯人は物を落として(結構デカめの)床が欠けたことを知っていたのに誰にも報告せずそのままにしておいたのだ。
もちろんそのことに現場の上の人間はとても怒った。
顛末書と是正報告書まで書く大ごとになった。 


それを昨日の勤務で私は知り、ええー❗️と驚いた。
「顛末書と是正報告書まで書くようなことなんですか!?」と少しなぐさめるような声かけをしたし実際にそう思った。
犯人も、散々怒られ顛末書と是正報告書まで書かなければいけない事実にとっっってもウンザリしていたようだったし「これくらいのこと」で顛末書を書くぐらいなら他にもこの職場には問題点がたくさんあるだろう!!!とぷりぷり怒っていた。

わたしも最近の職場の上の人間の従業員の扱い方や働かせ方にはおもうところがあったので完全にわたしは犯人擁護側にまわった。
2人で仕事場の愚痴を話して犯人はスッキリしたようだったので、じゃあ。とか行ってスタスタと帰っていった。

ここまで話したがわたしは欠けた床をまだ実際に見てはいなかった。
だから犯人が帰ったあと、どれどれと見に行ってみた。
犯人曰く「あれぐらいの欠け方ならそこらじゅうに空いているし別に報告する程度でもなかったから自分の中での優先順位が低くて、いつかは言おうと思っていたけど忘れていた」らしい。



え?



完全に声が出た。



かなりでけえキズができている。
いや

穴が空いている。
なんなら小さい池ぐらいの穴が空いている。


私がこの穴を掘った犯人だったら冷や汗と半泣きで報告するくらいにはデカい穴だ…………

今まで犯人擁護側にいた私がくるりと180°気持ちが変わった。なんならこんなにデカい穴を掘ったにも関わらず報告せず、怒られたことに対して文句を言っていた犯人野郎をめちゃくちゃ軽蔑した。


あと顛末書200枚ぐらい書け
あとあの愚痴の時間無かったことにしろバーカ。

それにしてもでかい穴…

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