見出し画像

スウェーデン備忘録㉑:日本と少し違う、スウェーデンの平和の形

ども青いヤギです。
帰国の時間が、着々と近づいてきています。

ここ最近になって、ようやく自分のやるべきことに本気で向き合えている気がします。

そしてそういう時に限って、いろいろと障壁が襲ってくるものです。
今も目の前に、ホステルの飼い主の犬がやってきてなでなでを要求してきます🐶

大きくてかわいい、デカワイイです。

今日はスウェーデンで平和が保障されている背景の一つである、軍事関連について感じたことをまとめていこうと思います。

リンショーピングの隠れた名所、空軍博物館

前回の記事で投稿したガムラ・リンショーピングを訪問した翌日のこと。

マップで面白そうな場所がないか調べてみると、面白そうなものを見つけました…


「Swedish Air Force Museum(空軍博物館)」

この地にいるのも数日だし、行ってみよう!!
そしてついでに、空軍に詳しい友人に、空の魅力について教えてもらいました…

LINEを送って数分後に返信…
そこから解説を受けることおよそ90分。

国際的にも有名な戦闘機「グリフェン」、アメリカがその戦闘機を好んで輸入していることなど、ゴリゴリの講義を受けてきましたw

おかげで準備万端、ラジオを聴きながら雪の中を歩きます。
本当に感謝です…

この日はついに雪が降り始めました。白い吐息と灰色の空…とにかく綺麗でした。

博物館に着くと…そこには1910年の登場した初期の飛行機から対戦中に活躍したもの、そして現在活躍中の「グリフェン」「ヴィッケン」なども展示されています。

中には「紅の豚」でポルコやカーチスが乗っていそうな飛行機も!

写真からは伝わりにくいですが、空軍の飛行機って思っている以上に大きいです。
これを一人で、飛ばすのか…オォ(˙꒫˙ )
そして天候が荒れると、強風雨のせいで視界が悪化し、機体も煽られて舵が取りづらくなる…
戦闘服は最先端だけど、寒さで指が動かないこともある…

そんな環境で敵の戦闘機を落とさないといけないなんて…
どんな精神力よ…((((;゚Д゚))))

空軍のパイロットの皆さんに…敬礼

解説をたくさんしてくれた友人へのお礼も兼ねて、この博物館の飛行機の一部に、日本語訳の解説をつけてみました。

もし気になる方は下記のPDFリンクを見ていただければと思います。
(圧縮版なので画質が荒い叶背があること、日本語訳はかなり雑になっているのは、あらかじめご了承ください。)

もしこの博物館に行く機会があれば、旅のお供にぜひ持っていってあげてください。
日本語での理解がより促進されるかと思います(๑•̀ •́)و✧

軍事力ありきの平和、スウェーデン…?

様々が軍用機が展示されている「空軍博物館」

かっこいいものや、救護用の飛行機もありますが、メインを飾るのは「戦争用の飛行機」

つまり自国の防衛のための飛行機です。

自国の防衛か…そういえば、日本でこうした戦闘機が展示されている場所ってあまり見なかったな…
と、日本で生活する上では考えなかったことが脳裏をよぎります。

現状日本で「平和」って思っていることって、なんだかんだ軍事力によって支えられているものなのだな…と。
そして自国を守るためには、武力を持つことも必要なのだな…と痛感させられます。

なぜこう思ったか。

スウェーデンといえば社会福祉国家です。
そして大戦中は国内の被害を抑えるため「中立」を維持し続けていました。

ここだけ見ると、聖人君主のような国家です。

では、なぜ「中立」を維持できたのか

それは強敵を敵に回したとしても、自国を守れるだけの軍事力を有していたからです。

事実、スウェーデンの戦闘機は、高速道路でも発信できる離陸能力と耐久性、コストパフォーマンスに優れていおり、アメリカやドイツによく売られています(
近年は減少傾向)。

実際に防衛費も年々増加傾向だったりします。

スウェーデンの防衛費。およそ74億ドル(参考:statista)。
スウェーデンの武器輸出相手国。フィリピンが多いというのが少し驚き…(参考:statista
スウェーデンの武器輸出額。短期的にも長期的にも、減少傾向です。(参考:statista

「…ということは、スウェーデンは軍事国家??!!((((;゚Д゚))))」

必ずしもそうではありませんw

むしろ防衛費だけで見れば、日本の方が圧倒的に高いです。

スウェーデンの防衛費は前述したように74億ドル
一方日本400億ドル。日本円で6長円を超えます。

対GDP比率で見ても
スウェーデン:1.4%
日本:2.1%

数値だけで見れば小さいです。
同時にスウェーデンが武器生産によって国家を成り立たせているかと言われると、そうでもありません。

ただ、武器輸出三原則により輸出に規制がかけられている日本と、積極的にアメリカへ武器輸出を行うスウェーデン。

軍事力、そして仮想敵国(スウェーデンはロシア)の身近さも、日本と比べるとより現実味があるのだと思います…

軍事力なしの平和…いつ来るのだろう

「消極的平和(negative peace)」「積極的平和(positive peace)」という2つのワードがあります。

消極的平和…武力に用いて築かれる平和
積極的平和…武力を用いず、対話によって築かれる平和

を意味します。

理想の状態、それは言わずもがな積極的平和です。
ただ現在のウクライナ、ガザ地区の様子を見てみると、積極的平和は難しいのだろうな…とぼんやりと考えます。

ただこれは、あくまでメディアと通した二次情報としての理解でした。

ここに来てみると…

実際に利用されている戦闘機が目の前にあります。

まじで軍事力って実在するんだな…

と、しみじみと痛感させられます…(´・ω・`)

そしてこれらは、決して他国を侵略するためのものではない。

あくまで自衛のため

つまり、仮想敵からの侵略を受けた時に抗えるための、最低限の防衛。

そのための武装なら必要と考えてしまう…

でも理想は、武力をちらつかせることのない、対話による解決…

子供じみたトンチのようにも聞こえますが…なかなか難しいです。

今日はこれを悶々と考えながら、寝ようと思います。

今回はこの辺で!
スウェーデンの先史時代の話をしようと思います✨

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?