音楽の庭(ピアノ練習日記)
十分にピアノを弾く時間をとれず、なかなか先に進まないなあ・・・と思うことが増えてくると「自分は一体、どこに向かっているんだろう?」と、迷いが出てくるようになりました。ここ1ヶ月ほど、ちょっと悩んでいたのです。
ピアノ関係のことは普段はTwitterでつぶやいているのですが、練習を頑張っていらっしゃる方をたくさんフォローしているので、タイムラインを追っていると、皆さんが日々こつこつと進んでいく様子がよく見えます。そんな皆さんに比べると、自分はどこにも向かっていないのではないか?何がしたいんだろう??っていう。
大した時間もとれていないのに、やりたいことばかり多くて、とっちらかっているような気がしたんです。これでは、どこにも行けないんじゃないか?っていう不安。
ですが、ちょっと見方を変えてみたら、案外悪くないかも、と考えられるようになってきました。
どういうことかというと、今の私にとってピアノを弾き続けることは、どんどん上達するとか、何かを目指して進んでいく・・・いわゆる「山登り」のようなものではなく、どちらかというと「庭いじり」に近いんじゃないかと思って。
決まった広さの庭があり、そこに好きな花や木を植えていく。私は自分の気分や、季節に合わせて、庭をちょこちょこと手入れし続ける。うまくいったり失敗したりしながら年月を重ねるうちに、だんだんと自分の好みがわかり、知識もついてきて、より自分好みの庭が出来るのではないか・・・と。私が取り組んでいるピアノって、そういうもののような気がしてきました。
誰かに見せるためではなく、自分が豊かな気持ちでいられるようにするための「音楽の庭」――そこで生まれたものを、すこしだけおすそわけする場所が、SNSであればいいのかな、と。
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ちなみに今進めているものはこんな感じです。
①基礎練習、ツェルニー50番。1~2ヶ月で1曲くらいのペースで進んでいます。最近6番に入りました。弾いた分だけ力になるのが楽しい。
②オルガン向けの曲の練習。バッハの371のコラールを少しずつ弾いているのと、気が向いたときに他のオルガン教本や曲集を練習しています。オルガンはツェルニーとはまた違った方向の技術がいるのですが、ハーモニーを味わいながら弾く時間は私の癒しです。
③#おさらいピアノ と称して、子どもの時にコンクール等で弾いた曲のさらい直しをしています。今はウェーバーの「無窮動」と、ショパンの「ドイツ民謡による変奏曲」。ウェーバーは暗譜で全部弾けるようになってきたので、次はショパン=リストの「乙女の願い」をやろうかなと思っています。
④フランスの作品 私はフランスものが本当は好きで弾きたいのに、基礎練習が楽しいからとか、いろいろ言い訳して実際にはなかなか手が回らないんです。なので今年はいちおう、自分の中で「フランス作品に力を入れる」と決めています・・・
今年に入ってからはイベールの15の小組曲を練習していて、Twitterに上げています。今13曲目を練習中なので、もうちょっと!
あと、フレンチ・プログラムの演奏会を探して、タイミングが合えば積極的に聴きに行くようにしています。チェンバロ、オルガン、ファゴット、古楽器アンサンブル、声楽など・・・。ちなみに今月と来月はN響のCプロを聴きにいきます。どちらもフランス作曲家の作品が演奏されるのでチケット取りました。楽しみです!
私はドビュッシーやラヴェルといった「近現代のフランスのピアノ作品」が好きなのだとずっと思っていたのですが、いろいろ弾いているうちに、時代を問わず好きなんだ!とわかりました。楽器も分け隔てなくいろいろ聴くようにして、もっとフランスの音楽に浸ってみよう・・・と思っています。
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それと、この間練習スタジオに行った時に偶然チラシが目に入ったのですが「音楽技能検定」というのが気になっています!!
私は基本的に生演奏を人に聴かせる機会をもっていません。ストピも何度か弾いてみたことあるけど、自分がやりたいことと少し違うし、コンクールで腕を磨きたいわけでもないし・・・。でも「検定」なら、人と競わず舞台で弾けそうです。アドバイスももらえるし。
また、この技能検定は、ピアノの実技だけではなくて楽典・聴音・初見等の学科試験もあるそうです。そちらもひととおりはできるので、自分の力だめしとしてはぴったり。今年度から開始するみたいで、申し込みは5月からだそうです。
#音楽 #ピアノ #コラム #エッセイ