「押す」ではなく「弾く」(ピアノ練習日記)
今回はバッハとヒゲダンの2本立て。ぜひ聴き比べてみてください!
J.S.バッハ:リュート組曲 ホ短調 BWV996
今日、バッハの「リュート組曲」の動画をアップしました。個人的には夜に聞くのをオススメします。居心地のよい静かな場所で奏でられる、あたたかくて素朴な音楽。私はそんなイメージで弾きました。全6曲ですが、以下の動画をクリックすると3曲目のクーラントが流れます。
🎥YouTubeはこちら(1曲目から流れます)
リュートというのは中世~バロック時代に流行った、ギターような感じの楽器です。日本の楽器でいうと、琵琶が近いらしい。本来のリュートの楽譜は私には読めませんが、バッハが作ったこのリュート組曲は「ラウテンヴェルク(リュート・チェンバロ)」という、リュートの弦を使った鍵盤楽器向けのものなので、ピアノで弾くことができました。
ところで、ピアノを演奏することを「ひく」っていうけど、リュートは弦を「はじく」んですよね。でもどちらも「弾く」とあらわせるなあ、って練習しているうちにふと気づいたんです。漢字ってすごい!!
それで、ピアノを演奏するというのは、目の前に見える鍵盤を押すことだと思いがちだけれど、本当のところは、間接的に弦をたたいて音を出すことなんだ、と・・・。楽器の構造は頭ではわかっていたけれど、今回リュート組曲に取り組んだことで「弦から音が出る楽器」ということを、よりはっきりと意識するようになりました。おかげで自然と、ピアノに対するタッチも変わってきたような・・・そんな気がしています。
一方で「弦をはじく」という意識では、逆に弾きこなせない曲があらわれました。それがOfficial髭男dismです。
Official髭男dism:宿命(short.ver)
今をときめくヒゲダンの曲をちょっと勉強してみようと思い、楽譜をプリントしてきて試しに弾いたところ、こちらはまるで、音程のついたカラフルなドラムセットを前にしているような気分になりました。
ピアノを弾いてこんな気持ちになるのは初めてだったので、不思議に思って調べてみると・・・。作曲をしている藤原さんは、ピアノも弾けるけど子どもの頃はドラマーになりたかったそうなんですね。ああ!どおりでリズムがドラム寄りなわけだ・・・!
全部仕上げようとするといつまでも終わらないので、ワンコーラス分だけ。こちらはあえて打楽器ふうを目指して弾いてみたのですが、やっぱり難しい〜!でも新鮮でした。
ピアノという楽器で表現できるものの幅広さに、あらためて驚いています。技術を磨いていけば、他にもまだ何かできそうな気がします。