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🌟お気に入りのピアノ小品について紹介しています!自分で演奏した動画とセットです🎹 また、ピアノ練習日記など音楽関連の記事をこちらに入れています🖋
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#フランス音楽

続・「個性」の種

 自分が「好きだなあ」と思ったモノ・コトがあっても、それを外に出すことに抵抗がありました。だって、好きだと思っているのがもしも自分だけだとしたら、自分って変じゃない?そうだったら恥ずかしい。だから、出すのがこわい!  でも・・・その感覚こそが、実は「個性」と呼ばれるものなのかも?  「にじみ出る個性」を、さまざまな人や物事から感じて、いいなあ〜と思っていた去年の夏。その頃わたしの個性の種は、まだ眠っていたと思います。でも、その辺りから少しずつ少しずつ、根を伸ばし始めてはい

ミヨー:友だちの歓迎

♪お気に入りのピアノ小品を紹介しています。 演奏も自分で弾いて録音しています。あわせてお楽しみください。  子どものころに使っていた教本に入っていた、この曲。長いタイトルのわりに、楽譜はたった3段しかありません。弾くと1分にも満たない短い曲ですが、親しみのこもった、あたたかな和音の響きが印象的で、ずっと心に残っていました。  例えるなら、ざっくりとした感触の布のような心地よさ、ぬくもりを感じるような…そんな音楽です。 YouTubeはこちら  調べてみると「友だちの歓

ヴィラ=ロボス:「花の組曲」より つり床の中の牧歌

♪お気に入りのピアノ小品を紹介しています。 演奏も自分で弾いて録音しています。あわせてお楽しみください!  8月のうちに仕上げるつもりでいた曲なのですが、まさかの11月公開です。日々寒さを増してゆく今日このごろですが・・・夏の瑞々しいきらめきを、ぎゅっと閉じ込めた果実のようなこの作品を、ぜひ味わってみてください。 🎥Youtubeで見る  お花が好きなので、花をテーマにした曲を探しているときに偶然見つけました。ブラジル出身の作曲家の曲は、初めてですけど…。型にはまらない

シャミナード:水の精 Op.101

♪お気に入りのピアノ小品を紹介しています。 演奏も自分で弾いて録音しています。あわせてお楽しみください!  毎日すっごく暑いですけど、その猛暑ももう少し・・・といったところでしょうか。今回紹介するのは、冷たさが心地よい清流、きらきらひかる水面、軽やかに飛び散る水の粒、そんなイメージが浮かぶ「水の精」という曲です。散らされた音符からは、水の流れや光をうけてきらめく様子が感じれます。そして水の精(オンディーヌ)の誘うような歌声が聞こえてきます。 🎥Youtubeで見る 「水

グロヴレーズ:「絵の暦」より イエスの小さな連祷

♪お気に入りのピアノ小品を紹介しています。 演奏も自分で弾いて録音しています。ぜひ一緒にお楽しみください!  今回紹介するのは祈りの曲です。「連祷」というのは、キリスト教のお祈りの形式のひとつで、詳しくはわかりませんでしたが「私的なお祈り」のようです。  いま、世の中ではさまざまな事が起こって、たとえ自分に直接の影響がなかったとしても、やっぱり心はざわつきます。そんな時にこの曲は、窓辺から差し込む朝日のような清らかさと、静けさをくれます。  和音のひとつひとつが、光を含

シャミナード:メヌエット Op.23

♪お気に入りのピアノの小品を紹介しています。演奏動画とあわせてお楽しみください。  プーランクという作曲家についての本を読んでいたとき、偶然見つけた「セシル・シャミナード」という名前――。なんとなく気になって調べてみると、すてきな曲をたくさん書いている、フランスの女性作曲家だということがわかりました。  生前はとても人気があったようなのですが、没後しばらくは忘れられていて(もったいない!)、ここ30年ほどで、また少しずつ知られるようになってきたようです。  そんな彼女の作

タイユフェール:フランスの花々

🌟大好きなピアノの小品を紹介しています。  演奏も録ってみたので、よかったら聴いてください。  都内の庭園は今、花ざかり。Twitterでその様子が流れてきます。  きれいな花を見ることができる嬉しさと、実際に足を運ぶことができないさみしさと。カメラ持って撮りに行きたかったなあ。  出かけていって花を愛でることができないかわりに、今日はこの「フランスの花々」を紹介します。全8曲、それぞれフランスの地名と花の名前が組み合わさったタイトルがついています。風に揺れる可憐な花々

サティ:心に触れる秘密の音楽

♪気に入ったピアノの小品を紹介しています。 演奏も録ったので、よかったら聴いてみてください。  この素敵なタイトル。どなたが訳したのでしょうね?  フランス語では"Musique Intimes et Secretes”と書き、Google翻訳では「親密で秘密の音楽」となりました。  あるとき「サティのピアノ曲を全部聴いてみよう!」と思い立ち、順番に聴いていて見つけました。半分は、タイトルで一目惚れ?みたいな感じですけど…シンプルで柔らかいメロディーが気に入って、何度も繰

プーランク:「シャンパーニュのブランル」と「フランセーズ」

♪気に入ったピアノの小品を紹介します。演奏も録ってみたので、よかったら聴いてください。(今回は2曲あります。)  19世紀後半〜20世紀前半の、フランスの様々な作曲家について紹介されている本を読んだときに、特に興味をもったのがフランシス・プーランク(1899-1963)。彼のピアノ作品をひととおり聞いてみて、印象深かったのが「フランス組曲」です。全部で7曲あるうちの5曲目「シャンパーニュのブランル」が特に好きになりました。  この曲の旋律(メロディー)はプーランクのオリジ

ラヴェル:前奏曲

♪お気に入りのピアノの小品を紹介します。演奏も録ってみたので、よかったら聴いてください。 モーリス・ラヴェル(1875-1937)のピアノ曲で有名なものは「水の戯れ」や「亡き王女のためのパヴァーヌ」でしょうか。硬質で透き通ったクリスタルのような和音の響きや、高貴で上品な旋律にはとても憧れます。ただ、ラヴェルの曲、とても難しくて、弾けないんですよね。複雑な和音と、ちりばめられた大量の音符を読む根気が続かない… そんな私でも、最初から最後まで弾ける曲が1曲だけあります。それが

サティ:舞踊への小序曲

♪気に入ったピアノの小品を紹介します。演奏も録ってみたので、よかったら聴いてください。 この曲は、楽譜をパラパラめくっていたら偶然目に止まりました。何度か聞いたらすぐに口ずさめそうな、親しみやすいメロディーに惹かれました。左手の伴奏は常に響きが移ろい、不規則に揺れる感じがそよ風みたいで心地よいです。 フランスの作曲家、エリック・サティが1899年(33歳)ごろに作曲したと言われています。死後、曲のスケッチを弟子のロベール・キャビーが発見したそうです。楽譜の出版にあたって、