ミュージシャン④宇多田ヒカル~1「Automatic」
やはり宇多田ヒカルさんの場合曲数も多いので、全曲書こうとは思わないけれど、やはりこの曲は外せないでしょう。
「Automatic」です。ってタイトルに書いてあるけど(笑)。「time will tell」も優れた作品だとは思いますが、後世への影響度を考えると、やはりこの曲を一曲目にしたいと思います。
もちろんこの前から音楽活動はしていますが、そこは割愛します。ちなみに家にアルバムはありますが、ほとんど聴いていません。
で「Automatic」ですよね。
良く考えてみると、この曲については簡単に触れたことがあるんですよね。ただ、やはりこの曲は最初でなくてはいけないような気がするので、もちろん書きます。
前にも書いた通り、この曲のコード進行自体は決して新しいものではなく、むしろ、J-POPでも使われる頻度の少ない短調の作品です。
でももちろんこの曲を聴いてもあまり短調感はないですよね。
Aメロなんてベタに短調なのに。
もちろんこの曲を特別なものにしているのは、リズムと独特の譜割にあることは言うまでもありません。
旋律に対してこういった歌詞の載せ方をすることはこれまで無かったでしょうから。
だから短調であっても、あまりそちらに意識がいかないんですよ。
まあこの辺の話であればそこら辺でいくらでも書いている方がいると思います。
なので今回は別の視点から。
結構この曲のイントロ、効果が大きいと思います。
やはりドラムに意識がいきやすい位、リズムが立っているのですが、その後ろに流れているあの電子音、あのようなリアルでない電子音をある意味ふにゃふにゃと聴かせる曲ってこれまでには無かったと思います。
多分今でもあまりないと思います。
この電子音が結構このイントロの肝なんですよ。敢えてふにゃふにゃな音を使うことで、リズムに頭を行かせるように仕向けています。
でもドラムとコーラスだけだと、間がもたないでしょう。
やはりここで旋律を入れたい、けれどそこにあまり意識を行かせない。そのためには実に効果的な音色なんですよね。
でこの曲の場合、旋律を明確に使っているパートって実は少ないんですよ。
というか、実際には受ける印象より音数は少なめで、比較的スカスカなサウンドです。ビートが効いているから、あまりそのことを感じさせないのですが。ある意味日本的なサウンドではないと言ってよいでしょう。
だから、ふにゃふにゃな電子音が生きてきます。
矛盾したことを言っているように感じるかもしれませんが、実はこのような作り方は効果的です。
音数が少ない、特に旋律を使っているパートが少ない分、イントロのあの電子音が頭の中に程よい感じで残るんですよ。
もちろん曲自体が優れている、というのは大きいのですが、このイントロがなければ、ここまで強い印象を与える曲にはならなかっただろうし、突然凄い人が出てきた感は低くなったでしょう。
もちろん、この曲のイントロが違っていたとしても、宇多田ヒカルさんは世に出てきたとは思いますが、あそこまでのインパクトはなかったと思いますし、今ほど時代を変えたミュージシャンとして語られることはなかったでしょう。
ただあのMV、金かけてませんね(笑)。最初はそれほど期待されていなかったのかもしれません。
ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。