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韓国妊婦生活#3 韓国で産婦人科に通う

日本でも韓国でも婦人科にかかったことはありましたが、産院での診察というのは初めてでした。

私たち夫婦が選んだのは、常駐の産婦人科医が二十名以上いるような、大きな病院です。
婦人科や小児科、不妊治療センターも同じ建物にあり、付属の産後調理院(韓国では多くの妊産婦が出産後にこの調理院で産褥期のケアを受けます)もあります。


診察の流れは病院によって違うと思うのですが、一応記録しておきます。

受付にあるキオスクに私の住民登録番号を入力して問診票を書き、しばらくすると看護師の方に相談室というところに呼ばれました。
そこで最後の月経の日、検査薬を使った日、家族に心臓病や糖尿病などの既往歴があるかなどを聞かれます。問診票にも書いていたと思いますが、念のため口頭でも確認、という感じです。
(日本でもそうだったか記憶がないのですが、韓国の病院では看護師さんと話す度に名前と生年月日を口頭で訊かれ、薬やお会計、診察の順番など間違えないように対策が取られています。)

そして最後に、病院で今後使っていく手帳と何やらバラバラとお土産をいただきました。
中身はサプリメントやローションのサンプルです。
日本もあるんでしょうか。
どれも製薬会社などから提供されているものでした。


その後血圧や体重を測り、予約していた先生のお部屋の前で待ちます。
超低出生率が叫ばれて久しい韓国ですが、平日にもかかわらず待合室は妊婦さんでいっぱいで、ちょっと圧倒されてしまいました。
分娩可能な病院が減っているからか、こういう大きなところに集まるんでしょう。

もう一つ驚いたのはほとんどの人が旦那さんと一緒に来ていること。
しかもただ一緒というだけでなく、旦那さんが自ら動いて看護師さんにわからないことを聞いたりしています。

看護師さんも旦那さんがいると「保護者さん」と呼んで色々説明し、妊婦さんが血液検査や体重測定などで席を外している際に何やら処置に関して説明したり、頼りにしている感じです。

日本の産院を見ていないので、日本と比べて、ということではないですが、少なくとも私のイメージする産婦人科とは違っていて驚きました(もちろん一人で来ている女性もいますし、一人だとしてもなんの支障もありません)。

先生は事前に優しいという評判を見た女医さんに予約を入れていました。
実際にお会いしてみると本当に明るくて優しく、私が不安にならないようにしてくれているのがわかる感じの方です。
私は終始ぽかんとしてしまっていたのですが、夫が積極的につわりについて質問してくれて助かりました。

内診で無事赤ちゃんの心臓の音を聞き、妊娠確認となりました。
看護師の方のきびきびとした説明を聞き逃すまいと超集中し、妊娠確認書と次の予約日までにやるべきことを聞いてお会計を済ませ、その日は終了。


お昼時だったので、夫と共に病院の近くにあるうどん屋さんに行きました。
寒かったですが、私は冷やしうどん笑
さっぱりしていておいしかった記憶があります。

食べている間、二人ともふわふわと舞い上がっていたように思います。
感動もあるし、「え、これからどうすんの?」みたいな、初めて友達と旅行に出た中学生みたいなノリになっていたような気もします。


その足で住んでいる地域の保健所に行き、病院で言われていた妊婦さんのための基本的な血液検査(無料)を済ませ、妊娠確認書を見せてお祝いセットのようなものをもらいました。
中身は葉酸や妊婦マーク、赤ちゃん用の歯ブラシ(気が早い)、後々使うであろう手首のサポーターなどなど。

国民健康保険の妊婦登録も携帯で済ませ、これで検診で使える100万ウォンが入ったプリペイドカードのようなものの発行も可能になりました。
ネット社会なので、ほとんど誰とも会話することなく、アプリを操作するだけでこういう手続きが全て済みます。

その日は慌ただしく動いていたからか、それとも緊張したり舞い上がったりしていたからか、あんまり気持ち悪くなかった記憶があります。
次の日からまた戻ってくるんですが。


この日をもって「非公式」な状態だった妊娠は、「公式」になりました。
そしてどんどんつわりも存在感を増していきます。

心はすでに半分折れていましたが、それでもなんとか日々を過ごしていくしかないと自分に言い聞かせていた時期でした。



*つづく*
読んでいただきありがとうございました:)

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