国際バカロレアの授業で使用された本『GEORGE』が面白い。英語版と日本語版で英語の勉強にも
我が家はドイツへ親子留学予定でしたが、延期して今後どうするか、タイミングなども検討中です。それまでの間、娘は公立小4年生から、インターナショナルスクール(国際バカロレア認定校)へ転校しました。現在5年生です。国際バカロレアの授業で使われた本が興味深い本でした。
国際バカロレアの授業で使用された本『GEORGE』
娘が授業で使うから読んでくるように言われて持って帰ってきたのが、『GEORGE』(ALEX GINO著)という本でした。学校で先生が生徒に読み聞かせたそうですが、自分でも読んでみるようにという事だったようです。
「どんな内容なの?」と聞くと、「え~。なんか男の子なのか女の子なのかよく分からない感じ~。」との事。「はぁ?」って思いませんか?
英語力によっては理解しずらい場合もあります
娘の場合、英語はほぼ出来ない状態で、4年生からインターナショナルスクールへ転校しました。ほぼ勉強せずに受験した英検4級やTOEFL Primary Step1, Step2では予想以上に良い結果でした。現在、英検3級合格、TOEFL Primary Step2では、CEFRの指標でA2で、これは英検だと準2級に相当します。
それでも、周りの生徒達は英検2級に合格しているのが普通という状況の中で、まだまだ英語で苦労する事もあります。そんな感じですので、先生が読んでくれた内容がよく分からなかったんだろうと思って、私も読み始めてみたら、、娘の言っていた事はある意味あっていました。
GEORGEとは主人公の男の子の名前なのですが、英語版では「she」と表現されているのです。「なんのこっちゃ~。」と思いましたが、これは意図して「she」を使っているのだと分かりました。GEORGEは、体は男の子ですが、心は女の子というトランスジェンダーだったのです。
しかしこの本は、まだ英語力の足りない娘にとっては、難しそうだなと考えていたら、さすが担任の先生はよく分かっていらっしゃいます。先生から、秋休み中に(日本の学校にはあまりありませんが、娘の通うインターナショナルスクールには秋休みが1週間あります。)『GEORGE』を途中まで読む宿題を出すけれど、娘には少し英語のレベル的に難しいかもしれない。一応日本語版もあるので、日本語版を読んでから英語版を読んだ方が理解しやすいかもしれません、という連絡がありました。
『GEORGE』の日本語版『ジョージと秘密のメリッサ』
日本語版は『ジョージと秘密のメリッサ』として、販売されています。早速購入して読んでみたところ、すごく良い本でした。私は読書が趣味なので、かなり本は読む方ですが、素直に面白いと思える本でした。
トランスジェンダーという問題を扱っているのですが、「あぁ、実際こういう事ってあるんだろうな。」というような内容が盛り込まれています。アメリカの小学生の生活が垣間見えますし、大人が読んでも子どもが読んでも理解しやすく、時に切なく、それでいて心が温まるストーリーです。
『GEORGE』と『ジョージと秘密のメリッサ』を読み比べて、英語の勉強にも
この本の英語自体は、日本の学校で英語を勉強してきた日本人には、比較的読みやすいレベルだと思います。ただ、娘のように少し混乱する事もあるかもしれません。トランスジェンダーの理解にもなりますし、英語の勉強にもなりますので、英語版『GEORGE』と、日本語版『ジョージと秘密のメリッサ』両方を読み比べてみると、良いのではと思います。
学校の授業で、こういう良書を扱ってくれるのは、すごくいいですね。国際バカロレアならではの授業でした。
さて、私もまだ英語版を読み終えていないので、がんばって読破しようと思います。
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