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小児病棟の思い出

今から二十数年前の思い出が、昨日みた夢に出てきたので、備忘録もかねて。


幼稚園児の頃、内臓の調子が急に悪くなり、しばらく入院になった。

…といっても、そこまでハードな病気ではないので、一般病棟だったけども。

(成人した今は、調子を崩す予兆が大概は読めるので、予め薬を飲んでおけば特に何ともない。)

自分は当時、核家族の一人っ子だったこともあり、 初めて親を離れて一人で入院生活を送った。

幼稚園よりももっと年上のお兄さんお姉さん達が可愛がってくれた。院内には学校もあった。(院内学級?)

小児病棟には毎年同じ時期に入院する常連や長期入院の古株がいたり、手術する子を同室みんなで行ってらっしゃい頑張って!ってやったり、病室自体がひとつの社会のようで新鮮だった。

自分が入った小児病棟は、面会時間が決まっていた。

母は、面会時間が終わるぎりぎりまで毎日一緒にいようとしてくれた。 

来てくれたら嬉しいけど、気の毒そうにしてる母を見てこっちが気の毒な気持ちになったので、「自分はもういいから帰って大丈夫。」とよく言っていた。

後で知った話だけど、実は隣のベッドの小学生の子が自分の母に「実は昨日の夜遅くに布団の中で泣いてたよ」とか、自分がひそかに寂しがっていた様子を母にこっそり伝えていて、強がりはバレていた。


自分にとって、わざわざ他人へ「大丈夫」って言わないといけないような状況は、実際はあまり大丈夫ではないんだろうな、と今更ながら思ったりする。

「大丈夫」よりもストレートに「ありがとう」で止めとけ、って成人した自分がちょっとツッコミを入れたくなる。

そんな、生まれ持った自分の考え方の癖のことをふいに思い出した。





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