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【人怖話】充電器にまつわる話

先日不思議な夢を見たので天からのメッセージと受け止めてこの話を書いていく。

ある日の夜のことだった。
気付いた時には夢の世界に居た。
どこか薄暗い場所に私は漂っていた。
ここは一体どこなのか。

頭の中身は空っぽだったことで深く考えることもしなかったのだが、ふとどこからともなく声が聞こえてきた。


???「始めなさい、やりなさい」


声の主はこの世の者ではない。
その場に生きている人間は私しか居なかったから、人ならざる者であることだけは理解した。

神仏か、宇宙人か。

怖い感じはしなかったので低級霊ではないことは確かだが。

目覚めた私はなぜこのような夢を見たのか疑問に感じながらも勤務先に出勤したのだが、その日の夕方に夢を見た意味を理解した。

勤務時間中にちょっとした出来事があり、それに関してはまだ詳細は明かせないが、似たような体験をコンビニ勤務時代に経験したことがあったので、その話を紹介したいと思う。

あれは20年以上前だった。
当時はまだコンビニ歴も浅く、徐々に作業に慣れつつあるような半人前の時期だった。

コンビニには食品、日用品、雑誌など様々な商品が販売されているのだが、緊急事態に必要となる携帯用充電器も売られている。

何度も使える高価な物と使い捨ての値段もそれなりにお安い物がある。
その、使い捨てタイプの充電器のことで困った出来事があった。

常連のお客様で携帯電話用の充電器を購入されたお客さんが居たのだが、次の日に「不良品だから交換か返金しろ!」とクレームを入れられた。

当時店には私と年下のバイトしかおらず、使い捨ての充電器の返品を受けてよいのか分からずに、バイトと相談したうえで返品対応をした。

そのお客さんは返金されたお金でまた充電器を購入して帰って行った。

次の日にコンビニに出勤すると、先輩がツリ目で私を睨みつけてきた。
先輩の言い分はこうだった。


先輩「なんで勝手に充電器の返品を受け付けたのよ!」

私「不良品だと言われたので受け付けたのですが・・・」

先輩「あの常連客は使い捨て充電器を全部使ってから不良品って難癖つけて返品したがる人なのよ!」

私「そういう人だと知らなかったんです」

先輩「そりゃあ、私達もそういうお客さんがいるってあなたに教えなかったのは悪かったけどね、それでも受け付けてしまったらまた同じような理由つけて返品に来るから困ってるのよ!」

私「すいませんでした・・・」


先輩は店長や経営者に使い捨て充電器返品の話をしたようだが、他の従業員も厄介なお客さんがいるという事情を知っているもんだと思い込んでいたようだ。
実際は経営者、店長、一部の先輩しか知らされていなかったのだ。

ただ、ここで待ったをかけたい。

厄介なお客さんが居る場合は情報の共有はしなくてはならない。
だが、今回は情報共有はなかった。
情報がなければ、本当に不良品を返品に来ただけだと思ってしまう。

報連相が上手く機能しなかったわけだ。

先持って情報を与えておけば、もしも厄介なお客さんが来店した際にどうすればいいのかの話し合いも出来るし、お客さんが難癖つけて手に負えなければどう対応すればいいのかの相談も前もって出来たはずだ。

それを怠ったお店の上層部に不満が募るばかりだった。

結局はそのお店の報連相が出来ない部分はいつまでも改善されずに、必要な情報は共有されず、どうでもいいような噂話などはすぐに広まっていく。

何かにつけて自分達のことを棚に上げて後輩バイトに責任を擦り付ける人達に見切りをつけたいと思い、しばらくしてからバイトを辞めた。

現在そのお店はもう存在していない。
何か事情があって手放したのかもしれないが、私にはもう関係のない場所だから深く考えることもしなかった。

たが、辞めてから十数年後に少しだけ事情を知る者が私の前に現れた。
過去にそのお店でバイトしたことがある年配女性と偶然出くわし、コンビニにまつわる話も聞かせて貰えた。

どうやら、経営者、店長、一部の先輩達は痛い目に遭ったようだ。
経営者は重い病気かかり、店長はどこに行っても1年ほどで解雇されるという憂き目に遭い、先輩はプライベートが散々だったという。

まぁ、報連相をうまく活用できないような人達である。
罰が下ったというよりは、なるようにしてなった結果であろう。
情報共有が出来ない者の末路なのだと理解した。

店舗にて何かしら問題が発生した時、事情を何も知らない者しかお店に居なかった場合は一番最初に研修で教えられた通りの対応をしてしまうのは自然のことである。

不良品だとクレームが入った場合は返金か交換対応しなさい、そういう風に習う人の方が多いだろう。
店舗に店長や先輩などの相談出来る人がいれば、もちろん相談はするが、シフトによってはバイトだけで店を回す場合もあるだろう。

そういう時はどうすればいいのか、そういう情報をきちんと教えることも先輩の役目だと私は思っている。

実は、現在の勤め先でも報連相がうまく機能していない。
時折売場作成やお客様情報が上手く共有できていないことで、従業員同士のトラブルに発展しかけたり、影でリーダーに対する不満を爆発させる者もいる。

厄介なお客様が来店したらどうすればいいか、不良品かそうでもない商品を返品に来た場合の対応はどうすればいいか。
判断が難しい商品もあるし、お客さんの中には使い方を間違えて不良品だと言い張る場合もある。

(お客さんが見ている前で動作確認をするとうまく動かないのに何故か帰った後に再度動作確認すると正常に作動するパターンも割とある)

ただ、使い捨て商品の場合は確認するのが難しい。
本当に不良品であるのか、それとも使い切った後で不良品だと言い張られるのか・・・。

商品を正しく使用できるように説明書を確認してくれることと、ずる賢い言い訳をして使い切った商品を不良品だと返品しにくるお客さんが減ることを祈るばかりだ。


以下は今まで遭遇したクレーマー、カスハラなどへの有効な対応策や彼らの末路についての話。
悪いことを平然と行う者に下った罰についてなど。



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