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初恋という狂気の日々 第二十六章〜第二十七章

第二十六章 助け合い

いきなりだが、私は中2の時は完全に陰キャ枠だった

クラスの男子とは無難な関係を築いたつもりだが、クラスの女子とは相性がとことん悪かった
(今思えば自分の言動や性格 態度にも問題点は多くあったので、嫌われて当然な部分もあると反省はしている)

なので クラスの女子 7割とは話さないでいた
しかしながら 仲悪さんを中心に私の悪口である時から盛り上がる様になる

最初は「あーまたなんか言ってるよ」 くらいで聞き流していたが 一部の女子が仲悪いwwwと言ってきたり どこが嫌いなの?とわざとらしく自分に聞いてきたりして、学校生活に支障が出てくるようになった

しかしながら私にとって生きる意味だった絢辻詞様が中学校にはいたので、不登校になる気は全く無かった
 
けれども思春期なので “女子(ましてや好きな人)に相談するのなんて恥ずかしい”という気持ちが強く、この件を絢辻さんに相談する気にはなれなかった

けれども “いっそ絢辻様に相談して ありがたい御言葉を享受させていただくのもアリだな” という考えに変わっていき、思い切って絢辻さん話した

絢辻さんは少し考えると淡々と喋りだす「先生に言うのが一番じゃないかしら? 優秀先生なんだから絶対力になってくれると私は思うしね もし先生に言うのが癪に障るのなら“あからさまにイヤ”って態度をとるとか? そういうのは得意でしょw」 やはり優等生なので的確なアドバイスである  

元から先生には相談しようと考えていたが、これで決心がついたので、数日後 担任の優秀先生(第二十二章で登場)に話した
生徒思いの優しい先生なので、迅速に対応し面倒なコトをしてきた女子連中にはきちんと説教をしてくださった  
そのとき 優秀先生から驚きの発言が出た 
「実はね 誰かは話せないけど、別の生徒からも仲悪さん周辺の君への悪口が酷いって報告があったんですよ 本人である君が相談してくれてより確信になったから助かりました ありがとう」
「別の生徒って誰ですか?」と念のため聞くと
優秀先生は「それは情報秘匿の観点とか諸々の事情で言えないんだ ごめん」と言われた

しかし私には “別の生徒” が誰かはわかっていた

次に会った時 私は感謝を述べた 
そうすると向こうは「いつも助けてくれてるから そのお返し いわば助け合いよね」と軽やかな雰囲気で返答した

改めてこの時の 担任の先生 そして 別の生徒には感謝している 本当にありがとう

第二十七章 うがった見方と興味関心

前章からだいぶ季節は過ぎて 春休み直前だったかの放課後だろうか
私は久しぶりに図書室にでも行こうと考え入った

図書室に入ると、いつも本を読んでいる美人さんがいた お互いに挨拶を交わして久しぶり〜と近況報告をする 
そうして 好きな本や作品の話題でソコソコ盛り上がっている(図書室には私と美人さんしかいなかったので怒られはしなかった)と、絢辻さんも入ってきた
そうして流れ的に 絢辻さん 美人さん 私(テラバド)の3人で会話する流れになった 
そうして私が美人さんにツッコミを入れる「お前 もっと真面目系だった記憶あるのに、ちょっとボケキャラになってないか?www」
そうすると美人さんが「いや 温厚ちゃんと同クラスになって関わるようになってから 影響されて変になったwww」 
絢辻さんも流れに乗る「あーわかるかもw」

私はキョトンとするしか無かった 自分がイメージしていた温厚さんは“天下無敵の優等生で、誰にも近寄りがたく堅苦しい雰囲気のリーダータイプ”だと思っていたからだ 

思わず率直な感想を放つ 「え?あの人ってそういうタイプなの?意外」二人は笑う「そうだよw 変な人ではないけどねw」

美人さんが続けて喋る「テラバドは詞ちゃん(絢辻さん)と仲良いし、温厚さんとも話合いそうw」
そうすると絢辻さんが笑いながら話す「いやいや こんな変な奴と温厚ちゃんを会わせるのが勿体ない 綺麗な温厚ちゃんがかわいそう」
私は「かわいそうってなんだよ 酷いな」と苦笑いで返す

そうして 三人での会話は終わり各々帰路についた

帰り道で考える ❨うーん 温厚って人は何者なんだろう タダの優等生ではないのか?上面ばかりだと思っていたんだがな…… どっちにせよ絢辻詞様が一番優秀であることに変わりはない

 私は次の日 時刻表くんと出会ったので、温厚さんの印象について聞いてみた 

そうすると彼は「あの人は凄いよ 本当に優秀だし人格者 そしてリーダーシップがある あの人は正に才色兼備だよ」率直に褒め称えた 
私は思わず「それって上面だけじゃないの?」と問いただすと 彼は不思議そうな顔で「そこまで疑って見てる人 中々いないと思うよ いくら絢辻さんが好きだからって程々にね 関わればきっとわかる 」 
私は忠告されてしまった 

それから 疑心暗鬼でうがった見方は相変わらず持っていたが、これまで以上に温厚さんに興味関心が湧いたのであった

そうして 時は流れて 中学3年生へと進級していく 

この記事の時点での時系列 中学2年生 冬〜春 出会って四年以上


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