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初恋という狂気の日々 第二十章〜第二十一章

第二十章 疑心暗鬼

お互い年賀状も渡し終え、冬休みが明けた

この頃になると、特にゴタゴタも起こらず月日は流れ 2月末となり
絢辻さんの精神も穏やかになったと思っていた矢先だった… 

絢辻さんと遊んでいた時に 絢辻さんと仲が良かったクラスメート(独特な人なので、独特さんと表記する)の話題を私が出した

ここで軽く独特さんについて人物紹介
独特さん 
・メンヘラ気質
・よく絢辻詞さんと話してる
・私ともソコソコ話す
・私が絢辻さんが好きなことは知っている
・話を聞いてるとご両親は毒親気質?

そうすると彼女は「あぁ独特ちゃんね 正直 よくわからなすぎて疲れる あとメンヘラ過ぎ…あれこそストレス要因だし〜〜」と不満を吐き始める 
私は心の中で❨え、君は独特さんとよく話してるやん…この間も楽しげだったやん…演技なのかよ…でもたしかに独特さんメンヘラだよなぁ❩と焦りながらも同意して頷きつつも内心は心配だった
❨仲良さげな人に大抵 不満持ってるやん…………❩
そして 同時にある不安が頭の中を駆け巡った ❨もしかして 絢辻さん 仲良さげな人大半を嫌ってる?………そうすると私もそう思われてる可能性が否定できない……もしかして…私に対してストレス要因って前に 発言したのは本心で嫌いだから?❩  私はその瞬間冷や汗が止まらなくなった  それから彼女に嫌われてるんじゃないかと疑心暗鬼になる日々が続いた

しかしそんな日常生活を過ごして一週間くらいだろうか?
時刻表くんから絢辻さんの話題が出た 「クラス委員の時に僕が絢辻さんに直接『絢辻さんって優秀だけどミステリアスだよね』って話しかけたら絢辻さんが『私を理解してくれるのはテラバドだけ』って言っていたよ」と私に教えてくれた
※時刻表くんは絢辻さんと私の事情を知っている 
その話を聞いて、私の不安は払拭される


……はずだった…


相変わらずクラスで絢辻さんが独特さんと喋るのを見ていると 心の中で❨裏であそこまで不満を持っているのに よくあんな笑顔で楽しげな雰囲気を出せるよなぁ……演技って恐ろしい❩と感じざるを得ない 

思わず 二人きりになった時 私は絢辻さんに言った
「あんなに不満あるのに 独特さんとよくあそこまで喋れるな」
絢辻さんはきょとんとした態度で答える「え?あぁ言ったけそんなこと アレは無かったことにして気にしなくて良いわよ」
私は困惑したが、それ以上 追求すると怒られそうなのでやめたが、 内心では ❨やっぱり私も嫌われてるんじゃないか❩と不安は少しだけ残った

第二十一章 知らぬが仏

 前章から数日後だろうか 今度は独特さんから絢辻さんに関する話題がLINEででてきた
独特さん「正直 詞(絢辻さん) 苦手になってきてるし、疲れるのよね 人間関係ゴタゴタしたくないからあんま本人には言いにくいけどね……でも詞みたいに演技上手くないからバレてそう」
私は反応に困った とりあえず「え、そんな風に思ってるのは意外」とだけ返す
心の声は❨なんでコイツは俺にその話をしだした 俺が絢辻さんを好きって知ってるんだったら尚更 相手を選べよ❩  はっきり言って知らぬが仏である 

とりあえず もし絢辻さんがまた独特さんの愚痴を話しだしたら報告しよう とだけ決めたのであった

そしてそのタイミングは案外 すぐに来るのであった 


余談だが この頃になると絢辻さんは完全に距離感を保ちビジネスライクな暮らし方をする様になっていった つまり表モード全開である (アマガミ好きにわかりやすく 例えると白辻さんを想像していただければわかりやすい)

必要最低限の会話かつ敬語で堅苦しい雰囲気 
苗字+さん付けで大半の人に対応 

まさに公私をきっちり分けた振る舞いである 

しかしながら 私を含む 本当にごく一部の人間だけは砕けた会話をして、名前で呼び合う 

この優越感がやはりたまらなかった 


この記事時点での時系列 中学1年生 春 出会って3年以上


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