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初恋という狂気の日々 第十七章

※前章より初恋の人を絢辻詞ないしは絢辻さん、詞等と表記する場合アリ 詳細は前章参照


第十七章 崇拝そして行動


前章で書いた通り
合唱コンクールが近づき、毎日練習が行われていた

彼女はリーダシップを発揮し、適切なアドバイスをしつつ 彼女自身は伴奏者としての役目を果たす。

しかも クラス委員の仕事も兼ねているので、彼女は毎日 放課後どこかしらで会議に参加したり 先生と話し合っていた。
けれども人間には限界がある。 多忙が故にストレスが溜まりに溜まっていたので、まとめ役で発言する時の口調にトゲが出てきた。

  しかも席替えの結果  おちゃらけグループが近くにいたことも相まって、余計 絢辻さんにとって面倒だった   ※前章で記載した通り 私と絢辻さんは隣席


ある日 おちゃらけグループが騒いでいた

そうすると彼女は「いい加減あんたら 黙れないの? いくらク○としても節度ってもんがないかしら? いやク○と表現するのがク○に失礼なくらいの連中だったからしら」


軽蔑の眼差しで放った

おちゃらけグループ(以下 グループと表記)は驚き いくらなんでもク○は無いだろ…とぶつぶつ言いながら 大人しくなった 


彼女は はっとして マズいと一瞬思いつつも、毅然とした態度に変わりはなかった

絢辻さんが私に話した「本心が出ちゃったわ 私 余計な一言 たまにでちゃうのが悪い癖なのよね」私は彼女に同情するしかなかった それと同時に自分も彼女の為に何かしらフォローをしようと決めた。
しかし内心では❝もしかして絢辻さんのコトが好きなの?❞みたいにイジられる懸念は少しあった


次の日も似たように おちゃらけグループが騒がしかったので、私も注意した そうするとグループは「何 お前 絢辻さんに気があるん?」と やはり 思春期なのでイジってくる しかし ここで恥ずかしがると逆効果なので、私は勝手に思っていればという態度を示した 


そうして 私 絢辻さんvsグループ みたいな構図で過ごす日々が続いた そうして 遂に事態が動く 昼食の直前だっただろうか?またいつものようにグループが絢辻さんを困らせていたので、私が嫌味と暴言を放つと 一人がカマをかけてきた 「調子に乗ってるけど お前 やられたいん?」私も気が張っていたので「そんな勇気があんたらにあるの?」と挑発する 

結果 暴力沙汰になった

数分ですぐに先生が止めに来た後に事情聴取が行われた
殴ってきたのは向こうなので私は特にお咎めもなく(絢辻さんの証言が後押しした側面もある) グループだけが説教されて終わった

 事情聴取が終わると絢辻さんは安堵の表情で迎え「あたしの為にここまでしてくれて ありがとう あなたは辛くないの?」私(テラバド)は首を横に振る そうして彼女は続けて「もう少し外面はマシにする演技の努力するわ」と苦笑いしながら話した 
それは彼女がまた仮面優等生としてストレスを抱える姿は見ることになるので 私は「努力しなくていいと思う」と演技に否定的な態度を取ったが 「気遣わなくていいわ」と向こうも消極的な態度をとる

その姿を見ると いつもの強気な態度と疲れた絢辻さんのギャップがたまらなかった そしてこの姿を私にだけ見せてる優越感がまたたまらなかった 

そうして それからも噂や茶化しは相変わらず続いた 絢辻さんも鈍感なのかわからないが、結構 気にしない振る舞いが多かったこともある

ある時 自分の指が長いことを絢辻さんが羨ましがった(ピアノは指が長い方が有利な為)その流れで 手を繋いだら どれくらい長さの差があるのかとなったので手を繋いだ これくらいは友人のノリであると思っていたので驚きはしなかった 
しかし そういえば 恋人手繋ぎにしたらどうなるんだろうと話を続ける そうして 恋人手繋ぎをした

私の心は感激と嬉しさで溢れ返る
❨あぁなんて幸せなのだろう これは絢辻様からのご褒美に違いない これからも全力で尽くそう❩ そう決心した

絢辻さんは 指の長さを見て 「うっわ あたしの指短い アンタの長さほしいわ」と指をマジマジと見るその状態が30秒くらい続き、周りからは 仲良いねと軽く茶化されるだけでこの時は終わった 

案の定 周りから茶化されたが、別の噂が急激に流される様になって自体は収束したのであった

その話は次章に続く 

この記事時点での時系列 中学1年生 秋〜冬 出会って3年以上

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