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【読書感想】『演劇入門』『演技と演出』芸術と理屈っぽさ。

先週末、帝国劇場に『ムーラン・ルージュ!』を観に行った。
去年も観に行ったのでこれで3回目になる。

自分は数年前まで演劇というものをほとんど見た事がなかった。なんというか演劇って、高尚なもの?眠くなる?みたいなイメージがあって、あえて観ようと思わなかったのだと思う。

自分が演劇を観るようになったのは、演劇が大好きな妻(かわいい)の影響が大きい。
実際、演劇全然難しくないし、めちゃくちゃ面白い。原作(映画等)を観たことのある作品でも演劇ならではの演出や、生で観る歌やダンスで全然違った印象になる。皆も演劇、観よう。

と、今まで特に何も考えず楽しんでいたのだが、今回演劇についてなにか知識を持った上で観劇してみたくなり、妻が持っていた本を読んでみた。

どちらも演出家の著者が書いた、演劇の創り手に向けた、ハウ・ツー本である。
『演劇入門』は主に「リアルな台詞とはなにか」について、『演技と演出』は実際に行われているワークショップを例に、より実践的な内容が記載されている。

2冊を読んで、プロの演出家や俳優の仕事が、単に感覚的なものだけではなく、考え抜かれた理屈をもって行われていることが分かって最高にワクワクした。
本を読んでいて、今までとは違う目線を手に入れたと感じる瞬間は本当に楽しい。

芸術を楽しむ姿勢として、観客側が細かい内情やセオリーを知りすぎるのは良くない、という意見もあると思う。

でも、知識を得ることで、「この舞台はセオリーから外れていて挑戦的だな」とか、「冒頭から違和感なく登場人物を紹介していて凄いな」とか、また違った視点でも舞台を楽しめようになるのではないかと思う。

ちなみに、ムーランルージュは今回も泣いた。俺が理屈っぽくなろうがムーランルージュは変わらず最高。

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