19万円で買ったギターを○万円で売る

断捨離をしているのでお宝だったギブソン 96年製ES-175を売る事にした。ヤフオクで19万円で購入したがアメリカンでごつくてフィジカル的に合わなかったためあまり弾いていなかったもの。
ギブソンというブランド品でハードケースや証明書も純正のものが揃っている。15万円は固いぞと思い意気揚々と御茶ノ水の一番メジャーな中古ギター屋の門をくぐったのだった。

「トップが落ちてますね。」※

※何らかの原因でアコギやガットギターやジャズギターなどの箱状になっているギターの表面が落ち込むこと。

いきなり言われた。いやいや恐れていたことだが想定内だ。知ってる知ってる。よくあることだよ。ジャズギターあるあるだよ。

「なので買取価格はかなり安くなっちゃいますけど、、、」

でいくらなんだよ。

「8万円です。」

いやいやこっちは15万円のつもりで来たんだけど。ホントマジで13万円は欲しいんだけど。無職だし。無職だし。無職だし。

「このですねー。ピックアップの裏側のですね。梁が剥げちゃってるんですよ。ここの。これ。これ。梁が折れていないのが幸運でした。」

Ｆホールから必死で内側を見た。確かに裏側が剥げているみたいだ。

トップが落ちてなかったらいくらなんでしょうか？

「13万円ですね。差額は修繕費です。難しいリペアでリペア工房に依頼します。お客様が直接リペア工房にお出ししても5万円はかかると思いますよ。24年前のギターなのでよくあることです。箱ものは使わないときは弦は緩めておいてくださいね。もっと古いのだとヴィンテージとして値段はちょっと上がります。」

知ってるよ。弦緩めてるよ。もういいよ。お前が正論だよ。ヤフオクみたいなどうしようもない場所で買った俺が悪かったんだよ。ギターなんてゴミだよ。ゴミ。こんな粗大ゴミなんていらねーよ。くれてやるよ。この金の亡者が！マザーファッ◯が！人間のカスが！
悪態は健康によいとのこと。

売った。
こうして世の中のモノは全部ゴミだという法則が証明されたのであった。

おしマイケル。