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ネイルと私

ネイルをやってみたらちょっとだけ自分のことが好きになれた。


私は女性だが、言動などから男性っぽいと言われることがある。

ネイルが好きで、よく自分や他の人の爪を塗っている友人がいる。ある日私の爪を塗ってくれるというので、私がネイルしてたら変じゃないかな…と不安に思いつつも、気になるので塗ってもらうことにした。

友人は私の雰囲気に合う感じの爪にしてくれたのでとても嬉しかった。パソコンのキーボードをたたいている時など、手を使って何かをするときに必ずきれいな爪が目に入るのでとても気分が上がった。爪がきれいだというだけで、こんなに自己肯定感が上がるのかと驚いた。お気に入りの服を着て出かけるのと似た感覚があった。

別の日に「屋上」さんがやっていた「爪いい感じにしたい会議」という配信を見た。3人の男性がネイルをしながら、どうやったら爪を「いい感じに」できるか模索する配信だった。配信を見ていて、ネイルはもう女性だけがするものではないし、自分がやりたいからするものだと分かった。それにとても楽しそうだと思った。(もともと女性だけのものではないが、自分にはそのような固定観念があった)

屋上「爪いい感じにしたい会議」​




それらの出来事があって、自分でもネイルをやってみたいと思い、道具を揃えた。友人に比べるときれいには塗れないし、シンプルだけど、塗るのはとても楽しい。気合を入れたいときに塗ると、元気が出るし、ネイルがお守りのように感じられる。他の人がネイルをしていたとしても、今までは何も思わなかったし、ネイルをしていることにすら気づいていなかった。今はネイルをしている人の爪をガン見してしまうほどだ。

ネイルをしてくれた友人に、「○○(私の名前が入る)は男とか女とかじゃなくて、○○というジャンルだよね」と言われたことがある。言われたときはよく意味が分からなかった。いろいろな出来事があって最近気づいたが、友人は性別に関係なく、あなたとして生きているっていう意味で言ったのかもしれない。でもそんなことはなくて、私こそが性別に縛られて生きていたのだなと今となっては思う。ネイルやメイクは女性がするものだし、私は男性っぽいからネイルしたら変じゃないかと本気で思っていた。自分で自分に呪いをかけていた。それに何かするのに性別なんて関係ないと気づいた。

大事なのは他人からどう思われるかではなくて、自分がどう思うかだった。もっと自分の気分を上げるため、自分を好きになるため、自分らしくいられるようにするためにいろいろと模索していきたい。

※加筆修正あり

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