日本vsスペイン戦レビュー

日本が上手くいってる時といってない時の違いは何か

結論から言うと、選手間で意思統一が出来ているかいないかの一点に尽きると思う。
スペイン戦の前半は特に失点後、前から嵌めにいきたい前の選手とラインを下げて後ろで構えたい後ろの選手で意思統一が出来てなかった。
日本が後ろでブロックを組んで構えている時は前線の選手はスペインのSBやCBに対しては基本的に奪いにいかず、中盤の選手へのパスコースを塞ぐようにポジションをとる。しかし、時よりスペインがバックパスをした時に前田や久保がスイッチを入れてCBやキーパーに対して奪いにいくためのプレスをかけることが何度かあったので、それに連動してブロックを組んでる時には右SBのアスピリクエタをマークしてる鎌田がマークを捨ててCBのロドリにまでプレスをかける。この時嵌めにいくのであれば鎌田がマークしていたアスピリクエタに対して長友が出ていき、長友がマークしていた右WGのウィリアムズに対して谷口がスライド…というような連動が必要なのだが、長友はアスピリクエタまで出ていかずアスピリクエタのところでプレスを躱されドリブルで運ばれてピンチになるシーンが何度かあった。
同じような事象が3回くらいあったため、前半の途中にこのことで鎌田が長友に対して怒っているシーンが中継で映っていたが、当然これは長友の判断ミスという訳ではない。自分のマークを捨てて前に出るリスクを背負いたくない長友の判断も分かるし、そもそも鎌田のアスピリクエタ→ロドリへのスライドに比べて長友のウィリアムズ→アスピリクエタへのスライドははるかにスライドする距離が長い。結局鎌田が長友に怒った後は鎌田がロドリまで出るのが自重気味にはなったけど、確か一回だけ鎌田がロドリまで出ていったシーンがあって、その時は少し遅れ気味ではあったけど長友もアスピリクエタまで出てスペインの前進を防いだ。
前に出るリスクを取りたくない後ろの選手の判断と奪いにいってチャンスを作りたい前の選手の判断のどっちが正解かはわからない。後ろで構えてれば試合終盤のようにもっと上手く守れたかもしれないし、奪いにいってれば前半から後半序盤のようなチャンスが作れたかもしれない。問題は選手間での意思統一が出来てなくて、どちらも中途半端になってしまっていたことである。
では何でこんなことが起こってしまうのか?それは結局森保がしっかりと戦術を設定して選手に指示をださないから。流石に"基本的には後ろで構えて守るよ"ということだけは決めていたんだろうけど、プレスが嵌められそうな時はリスク覚悟で前に出て奪いにいっても良いのかor嵌められそうでも我慢して後ろで構えて耐えるのか、これを決めてあげるだけで"前線の選手が無駄に走ったあげくにピンチになるシーン"が減るはずなのに、それすら決めずに選手のその場の判断に任せてる森保はただの責任逃れじゃない?最低限の仕事くらいしてくれよって思ってしまった。この事象は3回くらいあったのに、一応の問題解決の要因が結局"鎌田の長友への怒り"なのだから森保の存在意義が分からなくなってくる。
後半上手くいった要因は、もちろん森保の采配が当たって堂安の奇跡的なエグいシュートとか、攻撃が本職である三笘を一対一で抜ける選手がいないスペイン側のそもそもの前線の選手の質の低さとかいろいろあるけど、1番は逆転するために前に出るしかなかった日本が全員で意思統一して、後半序盤は後ろの選手含め前から嵌めにいき、逆転後は前の選手含め後ろで構えて耐え切ったことだと思う。
実はドイツ戦やコスタリカ戦でも同じようなことが起こっていて、上手くいったドイツ戦後半はスペイン戦後半と同じように逆転するまで全員で前に出て、逆転後は全員で下がって耐えるというように意思統一が出来ていた。
逆に上手くいなかったコスタリカ戦終盤は、勝ちにいきたい前の選手と引き分けでも良い後ろの選手の食い違いが起こっていた。森保の采配も三笘は入れて攻撃的にはするけど柴崎を入れるほど守備のバランスは崩さない的な感じで中途半端だった。

要するに、

やる事をはっきりさせて全員で意思統一出来れば日本は強い!その為に森保が責任もってちゃんと決め事を作ってくれ!


これが言いたくて長々と書いてしまいました。笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?