無様

恋に落ちるのは簡単 な、わけあるか。

30歳を手前にキャリアという盾で身を守り、エリート男たちとカジュアルな疑似恋愛を楽しみ、家を買おうかと不動産会社に資料請求をしていた。

いつからこんなに高く積み上げられたのか、プライドを守るために虚勢を張り
恋という穴に降りていくのも、ゆっくりのっそり。一ミリも怪我をしないように、一瞬でも無様な姿を晒さないように。
落ちてなんていけない。この穴がどこに続いてて、どれだく深いか分からないもの。

途中で引き返そうにも、登るのも大変。
重たい体と、衰えた体力。じりじりと疲れが積もり、早くここから脱出したい!

お酒の力を借りました!
瞬く間に地上に舞い上がり、さっきまで私が苦しんでいた穴はシャンパンの池となりました。

朝起きたら、昨日まで悩んでいたことがすべてスッキリ!

酔っぱらって電話で別れるなんて、我ながら未熟で無様で恥ずかしい限りだが、今回は助かった!

ありがとうシャンパン!
ありがとう一緒に酔っ払ってくれる友達!

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