田舎の小さな個人商店の考えたこと
その1 手作りパンをやってみた
手作りパン始めました
「大手に対抗するには手作りだ!」と思い立った私は、パン作りの通信講座を始めた。
通信講座が終わるころには、無謀にも、パンを店頭に並べ始めた。食パンを2斤焼くのに、朝5時から昼近くまでかかった。1斤は、頼み込んでお客さんに買ってもらい、1斤は自家消費という調子だった。それが、2,3年後には、レパートリーがが20くらいになった。スーパーで修業するなどして、何とかパン屋の体裁が整った。
だが、それが始まりだった。
手作りは高い!
朝からパンを10個焼き、何とか8個売るという毎日が続いた。
でも、必要な売り上げを考えると、1個、1,000円になるではないか。誰が、1個、1,000円のあんぱんを買うだろう!
当然、量産を考えた。焼くパンを20個、30個と増やしてみたが、田舎のこととて、集客が追いつかなかった。
天然酵母パンを考えた
天然酵母パンで集客しようと考えたことがあった。
天然酵母の魅力は、「優等生よりも、ちょっとワルの不良少年の方に惹かれるわ。」というところにあると思う。
天然酵母は、扱いが難しく、量産には向かなかった。
やはり、イーストは優等生であり、量産に向いていた。
私は、早々に天然酵母パンをあきらめた。
やはり、ヤマザキには勝てない
手作りの魅力は、それなりにあるが、ヤマザキには勝てない。
あらゆるパンを、安く作るヤマザキには舌を巻く。
そもそも、原料の小麦粉の仕入れ価格が、全く違うのではないか。商社に勤めたことはないが、穀物メジャーと渡り合えるのは、「世界のパン」、ヤマザキくらいではないか、
やるか、やらないか
パン作りは、手間暇がかかる。面白いことは、たくさんあるし、今はパンを焼いていない。でも、また気が変わって始めるかもしれない。
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