2022/07/16 蒼い炎と黒い水
昨日はカフェムリウイにて潮田雄一 高岡大祐デュオでした。
ギター以外に古めかしい手回しサイレンとゴツいコンデンサーマイクを持ってきた。いいなこのマイク。
僕はWessexのstumpy、前回のムリウイに引き続き二回目の出動。まだまだ吹きこなせていないのだが前回のムリウイでの演奏で響きが気に入ったのだ。
始まりはサイレンから。初めてやるがtubaとかなり相性いいな。上下する音程が歌のようだ。
初めてだったのに、なんだか久しぶりに感じたのは即興演奏のやり方かもしれない。
音量や音圧や速度、特殊な技術に頼らない即興演奏はやりごたえがあった。
オーソドックスな演奏だと思った。古典的とも言えるか。むかし若かった頃、非常にベタにイギリスのインプロヴィゼーションを聞いていた頃の影響とかが出たのかもしれない。少なくとも、ジャズ的な要素は一切まったくない。
もちろんカタルシスとかはない。から、聴いている人に何が伝わっているのかもよくわからない。それはまあ、いつものことか。
ウッシーの音は、とてもいい音だった。惚れ惚れする。ギターっていい楽器だなあ、と感じる。
tuba以外はだいたいいい楽器なんだけど、最近はギターというものの素晴らしさを実感することが多い。そして彼の卓越したプレイは、迷いを感じさせず、それなのに断言してくるような押しつけもなく、とてもいい感じに孤立しているように聴こえる。いいなあ。
こちらはstumpyを持ってきたことを少しだけ後悔しかけた。なにせ操作性が絶望的に悪い。普段のテクニックの3割程度も出来ない。モタモタして即応性に欠ける。何やってんだ俺は。音色はいいと思うのだが、音色だけで誰かと共演はしてはいけない、特に即興演奏では、と自分に課す。
彼のギターの素晴らしいダンスのような音と共に老いて関節の動かなくなった鈍牛の如きノロマさで、何ができるかを瞬間瞬間模索するしかない。
それにしてもウッシー いいな。聴いてたい。いやそれでは駄目だ、同時にやれ。楽器が鈍いのなら、自分の脳をクロックアップさせろ。頭から煙が出そうだ。バカだから。
というわけで必死のパッチのまま終了した。
全力だった。楽しかった。
彼とはまだ知り合って時間は短い。かなりの読書家とみえる彼の言葉もまた、音楽同様とても興味深い。いい酒飲みだ。たまに飲みすぎる。俺もか。お互い様だな。やっぱいいミュージシャンは会話もコミュニケーションもいいなあ。
というわけで次の朝かなり早いというのに、終電まで飲んでしまった。楽しかったのだ。
彼のギターソロ音源WORMだっけな、はとても良いのでオススメです。
また良い夜を過ごせた。
ウッシー、たけし、みなさんありがとう。
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