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なれのはて・ベイウォーク soundtracks

粂田剛監督作品 「なれのはて」「ベイウォーク」

映画音楽集

録音・制作 高岡大祐
CDR ミニアルバム 約27分収録

*追記
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粂田剛監督ドキュメンタリー映画「なれのはて」「ベイウォーク」の劇中音楽から12曲を選曲。本編で使用されたものよりロングバージョンも多数。ラストは「ベイウォーク」エンディングのDead Man's Liquorによる「カンデラ」ライブ録音。

1.bugs chant 3:33

Daysuke Takaoka : tuba and field recording at midnight garden.
高岡のtubaの多重録音と自宅の庭で深夜に野外録音したものをベースに作成。深夜3時頃には車の通行量も減り秋の虫達の音が録音できるかと思っていたら、高感度マイクは人間には聞き取れないほど遠くにいた無数の鳥たちの小さな声を掴んでいた。「ベイウォーク」のオープニングテーマに使用。本曲はそのロングヴァージョン。

2.sekiya's boogie 0:52

Daysuke Takaoka : tuba
「ベイウォーク」関谷氏の登場シーンで使用。「なれのはて」でもモチーフとして使った重いブギっぽいものを使ったのは関谷氏に何か暗いものを感じたから。後に明るいヴァージョンも作ったが監督はこちらを採用。
偶然少しズレたリズムがちょっと変で面白い。

3.akatsuka walz 3:09

Daysuke Takaoka : tuba,caxixi,tambourine
「ベイウォーク」赤塚氏登場のテーマ。なんとなく憎めない彼ノーキャラクターに合わせて三拍子でワルツ風にと思っていたが打楽器を入れたらもっと民族調になった。リズムのtubaは1音ずつバラバラに演奏している。

4.narenohate 0:42

Daysuke Takaoka : tuba
「なれのはて」オープニングテーマ。この映画に取り掛かるときに、重いものが動いていくイメージでブギっぽいリズムを使おうと思った。この映画ではtubaのソロ演奏一発録音のみを使用している。そんな映画音楽は他にないだろう。登場人物の孤独とtuba独りというのがどう呼応するか。

5.dominic 2:27

Daysuke Takaoka : tuba and tuba's pipe
「ベイウォーク」ドミニクのテーマ。ギャンブルで大切な金を溶かしたというあまりにアホすぎて話になれない彼のことだったので、やたらに明るいものにした。tubaのラインを重ね、笛のような音はtubaの管を抜いたものを中東の笛の吹き方で音を出す特殊なやり方で発音したものを重ねている。個人的にお気に入りの曲。

6.go far christy 0:46

Daysuke Takaoka : tuba
「なれのはて」クリスティのテーマ。最愛の人に突然死去され悲しみがとまらないクリスティ。そこから去っていくカメラの目線から発想した曲。この映画では登場人物一人あたりに何かしらの共通テーマを書いた。音楽の時間が短いのでわかりにくいだろうと思う。

7.fujita's sorrow 0:37

Daysuke Takaoka : tuba
「ベイウォーク」最後の登場人物藤田氏の登場テーマ。車道の喧騒とどこかやけくその明るさを見せる彼の顔を見て、何故か穏やかな和音の重ねにした。

8.sekiya botsu 0:50

Daysuke Takaoka : tuba
「ベイウォーク」関谷市登場シーンのボツテーマ。両方の映画でかなりのボツ録音があった。選曲は監督に一任していろいろなヴァージョンの音源を用意していた。提供したあとはどのように使われても構わない。これは本採用されたテーマがあまりに暗いので作ったもの。結局採用はされなかった。

9.narezu ending 1:12

Daysuke Takaoka : tuba
「なれのはて」幻のエンディングテーマ。こちらが採用されるはずだったと思うが、別で撮影したときに一応録音した方のものを監督が気に入ってこちらはボツに。結果的にはそれで良かったと思う。

10.dominic's sorrow 1:27

Daysuke Takaoka : tuba
「ベイウォーク」ボツ曲。アホなドミニクでもどこか憎めないところはあって、ぼーっとして優しい曲を作ろうと思った。

11.boogie end 3:10

Daysuke Takaoka : tuba
「なれのはて」本採用エンディングテーマ。これは確か映画用に僕の演奏動画を撮影したときに予備的に演奏したもので、粂田監督がお気に入りでエンディングに。よく聞くとかなり荒々しいので少し反省点もある。が映画にはマッチしていたと思う。

12.candela 8:10

作曲:桜井芳樹
演奏:Dead Man's Liquor(高岡大祐tuba 後藤篤trombone 桜井芳樹guitar 瀬尾高志contrabass 藤巻鉄郎drums)
「ベイウォーク」エンディングテーマ。パンフレットに詳細があるが、粂田監督が桜井さんと高岡のデュオライブを観に来たのが映画に関わるきっかけだった。その彼が愛してやまない名曲「カンデラ」。この演奏は阿佐ヶ谷ソウル玉トーキョーでのライブのエンディング。映画に使うつもりも何も考えず録音したものだったが監督たっての希望で採用となった。彼からの連絡には

「カンデラより、自分がこれから作る音楽の方がこの映画には良い!」と思われたら、もちろんそれで!

粂田監督からのメールより

という力強い太字の文章が送られてきており、これが決め手に。
酒と激情に塗れた本当に荒々しい演奏で、このバンドらしさが溢れている。このライブが終わったあと、思いっきり号泣していた監督の姿が忘れられない。

最後に。

「なれのはて」で初めて関わり続いて今作の「ベイウォーク」でも粂田さんとご一緒した。多忙な中でも時間を割いてライブに来てくれたり、しかもそれが付き合いなどではなく、本当に音楽を愛しているから、というのを知って毎回とても嬉しかった。仕事を越えて私的に飲みに行ったり、フィリピンのことを何も知らない私にたくさんの事を教えてもくださった。映画音楽制作は初めてで何もわからない高岡をよく採用してくれたものだと思う。感謝しております。この音源は超特急ギリギリで作成しました。聴く環境によってかなり印象が変わると思うし、相性の悪い再生状況もあるかもしれません。色々な状況で試してみてください。

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