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“Ideal standard” (邦題『クレール パリの女の子が探す「幸せ」な「普通」の日々)を読んで思ったこと


去年に『82年生まれ、キム・ジヨン』を読んでから、女性の生き方をテーマにした作品が近年世界的に人気なのではないかと思う。これは良い兆候である。少なくとも“女性”と思う人には読んでいただきたい。

この作品の中で印象的だったのは、クレールは妊娠したが、彼との関係を考えて中絶を決めるシーンである。私の知る限り、ヨーロッパ圏では中絶薬で堕ろすことができる。クレールも薬で中絶を選ぶ。

一方、日本でクレールみたいな状況になった人はどうだろうかと考える。日本ではいまだ中絶手術が主流で薬の使用はほとんどない。そのため、手術は怖い、または手術費用が高くて堕ろせる時までにお金を集めることが出来なくてシングルマザーになる人もいるのではないかと思う。それに加えて、堕ろすのがダメだと思ってる人もいるだろう。(あとたまに母性が出て云々言う人がいるが、私は母性神話が大嫌い)

なぜだろう、子どもの責任を女性が持たなきゃいけない風潮が大嫌いで、この作品もその点をついてくれたから私は凄く「これこれ!」と思った作品で大好き。イラストはほんわかしてるけど、内容は現実味があってそのギャップにも惹かれる。

また、邦題の「あくまでもパリの普通ですよ」感を出しているところが好き。

パリの普通が日本にも来るといいな

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