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後編:収率【vol.20】

さぁ今回もやっていきましょう!

この記事は後編:収率になります。


理想の収率は18-22%ですが、これはあくまで理想。
高い収率でも美味しい場合もあります。

実際の例として、2012年のワールドブリュワーズカップで優勝したMattは粉の入ったカップを振るいにかけ、微分を取り除き抽出しました。

結果、収率は24%でしたが、味は素晴らしいものだったとの事。
(一般的に18-22%内が理想の収率とされている)

微粉を取り除いた重量は、使用したコーヒーの20%未満と僅かな量です。⇦ただこれが重要

微粉による過抽出を防ぎつつ、残りの80%のコーヒーで収率を上げることが出来たということです

もし逆に、微粉を取り除かずに収率24%になっていたら、微粉による影響で過抽出になり、
結果は全く違う事になっていると思います。

この時は100%の粒度より80%の粒度がこの時の
抽出には一番最適と言う事

という風に一概に高い収率が不味いということではない。
と言う事ですね。

収率の計算式

収率も導き方を教えます。

濃度(T)× 抽出量(B)÷ 粉量(D)= 収率(E)

※アルファベットは言葉の頭文字です。
(濃度(TDS)の話は次の章で学んでいきます!)

例: 14gの豆を使い、220mlの湯量での場合。

1.4%の濃度(T)×220mlの抽出量(B)÷14g粉量(D)=収率は22%。

次の章でTDSやりますが、ちなみに1.4%の濃度は平均してドリップコーヒーはその数値が多いからです。
▪︎エスプレッソなら7〜12%
▪︎ドリップなら1.4%程度

グラインダーが大事

狙った収率に出来る限り近づける方法は1つでグラインダーです。

微粉がある事で、過抽出になり収率が不安定になるので、出来る限り微粉の発生を抑えれるグラインダーがいいという事ですね。
グラインダーに関しては高価であればあるほど良いです。

粒度分布について説明します。

この図の横軸は【粒径】です。プロ用のグラインダーで挽くとこのようにります。
右に行けば行くほど粒が大きく、左は粒度が小さいものです。
100ミクロン以下は微粉と呼ばれ、300〜500あたりが正常な粒径です。それ以上は大きすぎる粒子となります。

一方で、性能が悪いグラインダーだと微粉である【粒径】50.60あたりが倍近く数値が跳ね上がります。

安いグラインダーの抽出は、微粉と荒すぎる粒子で過抽出や未抽出になってるケースがあります。

微粉を完璧に抑えるテクニックや機械はなく、現在の技術力では今のグラインダー性能が限界です。
▪︎プロ用は粒度分布が小さくなる
▪︎性能が悪いグラインダーは粒度分布が広くなってしまう。

性能の悪いグラインダーがダメだと収率やら元も子もないじゃん!となりますが、
抽出する際は収率の設定はあらかじめ低めに設定してください。微粉の影響で収率は勝手に上がります。 

どうでしたか?わかりにくい面もありますが収率(E)の計算式だけ覚えて頂ければ全く問題ありません。

まとめ

計算式は
濃度(T)×抽出量(B)÷粉量(D)=収率(E)
▪︎100ミクロン以下は基本的微粉。
▪︎グラインダーが大事

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