一人暮らし、東京暮らし

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東京に来てもうすぐ三年ちょっと、そしてこの家に住んで二年が経とうとしている。

もうそんなに、と思うけどまだそんなにという微妙さはあるけれど、賃貸の更新がかかるというのはなかなか時間がたったのかな。​

東京に住む前は

　東京に住む前は、ちょっと怖かった。ビジネスの中心ではあるけどよく言われるのが人が冷たい。とのこと。

　ただ、元々いろんな人となれ合うタイプではないしそれはいいとして、自分をだます人がいたりするのでは？という点や、東京で何もできず、自分の無力さを知って実家に戻ってしまうのではないか等そっちのほうが正直、怖かった。だが、そうも言ってられない。僕は何をするにしても遅すぎる。恋愛も習い事も勉強も、いろいろみんなが走り切ってようやくスタートするタイプだ。今行かなくては。

　住む前からしり込みしてたら夢をかなえるどころか夢を追いかけることすらできない。こうして僕は夜行バスに今から三年前の夏、狂いそうなほどに熱く、悲しいくらいの湿度とともに大阪を後にした。

東京に来て

　東京に来てまず思ったのは、人の多さ。三年前はコロナ前なので、昼でも夜でも人だらけ。まずここに参った。次に駅が多く、意外と距離もある。大阪は割と主要な場所は密集しているのに対し、意外と東京は主要な場所が離れている。そして駅が多すぎる。新宿に関してはいまだに場所に迷うほどである。

　だが割とそこはすんなり慣れた。今は便利なスマホさえあれば基本解決できる。かなり便利な時代になって、ジョブズ様様だなと心底感じた。

　人に関しても正直ギャップはなかった。そりゃあ町で見知らぬ人となれ合う人はいないが、職場などではみんな割といい人だ。あまり踏み込んでこない人間関係なのでそこは少し寂しいけれど、僕の場合バイト先などもそうだが特に、モデル関係の職の方としっかり打ち解けたいと思うので、そういった方たちとは打ち解けやすく、こう考えると大阪より全然いいなという感じがした。

しばらくはここにいたいと思う理由

　そんなこんなで三年近く東京にいるが決していいことばかりではない。なんせ初めての知らない土地＆一人暮らし。大変なこともそりゃあった。なんで誰も助けてくれないの?なんて孤独なんだろう…等

　しかしながら東京は自分次第の街なので助け合いは最小限に、自分の力で切り開かざる負えない。そういう一面は冷たく感じるかもしれない。ただその冷たさが、自分次第の無機質さが、自分には心地よかったり、ちょうどよかったりもする。最近はSNSにありがちな自分の損得で人付き合いをし切り捨てる輩も多いが、そういうやつに見切りをつけるのもうまくなって、自分も無事に東京に染まったなと感心する。

東京のドライさと育った大阪の暖かさは、いいブレンドになると思うので、大切にしていきたい。

　と、夢を叶える前に居心地の良さを先に見つけてしまった。ちなみに僕自身、モデルをずっと続けることはしない予定。求められたらやりたいが、求められ続けることはそうそうない。叶ったとて儚い夢を追ってしまったが、東京にきて新たにやりたいことがたくさんできた。これからもモデルはしっかりと頑張るが、それ以外の人生も、東京で見つけてかなえていきたいと思う。自分の人生ですから。たった一つの夢だけで終わるのもむなしいし。

　もうそろそろしたら都心により近い場所へまた引っ越す予定だ。お金はどんどんなくなるが、、、また貯めれば良し！

　こういう楽しみが東京と一人暮らしの醍醐味だなと実感できただけで、来たかいがあったなと感じる次第です。