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朗読劇「白骨船長」観劇の感想

2024/01/27 18:00
池袋 あうるすぽっと

ドラマ「合コンに行ったら女がいなかった話」の主演で知った井上想良くんのお芝居を生で見てみたくて、観劇してきました。

朗読劇と聞いてシンプルなステージを想像していたのですが、全然違った。いい意味で予想を裏切られました。
4人の演者の方の姿、ダンサーさんたちのしなやかな動き、スクリーンに映る美しい映像、そして何より朗読の迫力。普通の舞台を観てるのとあまり変わらない気持ちでした。
あと、観に来た一般の子どもたちを舞台に上げて、劇の一部に取り込んでしまうという演出が面白かったです。私も子どもだったら下手の奥に座りたかった。

月へ子どもを捨てに行く、悪名高い「船長」の本当の姿は想像に難くないのですが、善とも悪とも言えない複雑な姿が小山力也さんの美声で語られて、惹き込まれる。
船長たちを取り巻く社会情勢や環境が昨今の現実と重なって、途中ちょっとしんどいくらいでした。ディストピアがすぐ隣にあるんだな。。

井上想良くんは終盤に重要な役割を担う「船員」がメインの担当だったけれど、声優さんや舞台俳優さんに負けない魅力ある声の表現が、好みだなーと思いました。語彙力がないのがもどかしいけれど、台詞がすごく自然に感じられるのがいい。
TVドラマでの活躍が目立つ方ですが、また舞台でも観たいなと思いました。

ここからは全くの余談。
「女は子どもに無償の愛を注ぐ生き物である」という考え方があまり好きではないのですが、船長の妻メリーがそういう「母性で全能になる女性」だったのがちょっと意外でした。
原作の作られた年代を考えれば、仕方ないのかな。

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