兄弟

 最近ひなちゃんの兄弟について妻と話すことがあった。ひなちゃんがもう少しで1歳を迎えようとする中で、子育てにも精神的に少し余裕が出てきたからかもしれない。
 ひなちゃんにもし弟や妹がいたらどうだろうか。まだ全く具体的なことではないのだが、そんなことに思いをはせるようになった。
とはいえまだまだひなちゃん一人を育てるのにも慣れないことが多い中で、今まで以上に大変になることは間違いない。大変というのもあいまいな表現だが、今よりもさらに時間のやりくりが難しくなるのは確実だ。
 ただ、妻には兄がいて僕には姉がいる。だからこそ兄弟で遊ぶ楽しさも知っている。
特に親に叱られた時なんて、姉と一緒に怒られた時の心強さといったら半端ない。もちろんそれ以上にけんかも絶えなかったけれど。
それならばやはりひなちゃんにも弟や妹がいた方が、ひなちゃんの人生にとって豊かになるのではないだろうか。そんなことを何気なく妻と話していた。
 そこでふと思ったことがある。その考え方自体本当に正しいのだろうか。
誰かのためにと思って決断することは危険なことだと思う。それがたとえ我が子であったとしても。
自分ではない誰かのためにと思った時点で、心のどこかでそれに対する好意的なリアクションを期待してしまう。
今回で言うならひなちゃんが弟や妹と楽しく遊ぶことかもしれないし、大人になって兄弟がいて良かったというひなちゃんの言葉かもしれない。
そもそもひなちゃんは兄弟を望んでいるかどうかもわからないし、あえて言葉を選ばずに言うなら、ひなちゃんのためにという位置づけで生れてくる新しい命に対して失礼だ。
 大切なのは我々夫婦が本当に二人目をほしいかどうかだ。自分たちが心からそう思って納得した上でもし弟や妹がやってきたなら、間違いなく幸せになるだろう。というかそこで初めて幸せにする責任を持てる気がする。
 結論、今の我々夫婦ではまだ二人目を持つイメージができていない。なので当分はひなちゃん一人を大切に育てていくことになるだろう。
もしこの先新たな家族が増えることがあったなら、その時はこの場で皆さんにも改めて紹介したい。

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