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ひなちゃん2度目のクリスマス

 突然だが、子育ては自己満足の連続だと思っている。
 たかが1年と少し子育てをしたぐらいでなにをわかったようなことを、と自分でも思うのだが、この感覚はひなちゃんが生まれてすぐの頃とあまり変わっていない。
 先週のクリスマス。我が家でも今年はクリスマスらしいイベントをたくさん行った。
二日続けて友人とパーティーをしたり、ひなちゃんにサンタの洋服を着せてみたり。そして何より我々にとって新鮮だった、イルミネーション巡りをした。
 クリスマスの過ごし方としてイルミネーションを見に行く人は多いだろう。最近ではむしろそれがメインのイベントになりつつあると言ってもいいぐらいだ。
我々もこれまでイルミネーションを見に行ったことがないわけではない。目の見えている友人と一緒に行ったりすると、自分自身は見えなくても友人の「きれい!」という歓声を聴いてイメージをしたり、単純にその場の雰囲気を楽しむのも好きだ。
ただ考えてみると、これまで我々だけでイルミネーションを見に行ったことはなかった。
 今年は友人も一緒に、ひなちゃんを連れてイルミネーション巡りのツアーに繰り出した。
ウメキタ広場に始まり、グランフロント、スカイビル、阪急百貨店、そして御堂筋と、梅田周辺の有名なクリスマススポットは大方全て訪れただろう。ツリーやイルミネーションと一言で言ってもそれぞれの場所でコンセプトが異なり、見た目もぜんぜん違うようだった。
 なぜ今年はそれほどまでにイルミネーションにこだわったかというと、他でもなくひなちゃんに見せたかったからだ。
ひなちゃんはというと、いつも以上に忙しそうに顔を右に左にぶんぶん動かしながら必死にイルミネーションを見ていた。歩いている時は眠たそうにしていても、次の会場に着く度にむくっと顔を上げ、また忙しそうにあっちこっちきょろきょろしている。ひなちゃんはひなちゃんなりにクリスマスのイルミネーションを楽しんでいるようだった。
ついでに我々も、どことなくワクワクした人たちが集うクリスマスの梅田の街を楽しんだのだった。
 ひなちゃんに、我々の代わりにイルミネーションを見てほしいという感覚はあまりない。ただ単純に、ひなちゃんが楽しんでくれたらそれでいい。
もっと言うと、ひなちゃんが楽しんでくれたらいいなと思うことをとりあえずやってみるという我々の自己満足なのだ。
 ひなちゃんが喜んでくれたらもちろん嬉しい。ただ喜ぶことを必要以上に期待してはいけない。それは期待ではなく決めつけだ。だからこそ自己満足でいいと思うのだ。
 と、なかなか自分勝手な1年の締めくくりになってしまったが、ひなちゃんはひなちゃんなりに、そして我々は我々なりに日々を楽しんでいる。それがいいのか悪いのかはわからない。ただ一つ言えることは、そんな我々のもとでも一日一日確実にひなちゃんのできることは増え、成長している。
 来年はどんな年になるのだろうか。年の瀬を感じさせない暖かさの中でふとそんなことを考えたりする。
ひなちゃんが成長していくに連れ、きっとこれまで以上にいろんな壁にぶち当たるかもしれない。でもそれも含めて楽しく乗り越えていけるはずだ。本当にたくさんの人の手を借りながら。


今年1年、私たちのNoteをお読みいただき、本当にありがとうございました。
この記事で80本目という、切りがいいのか悪いのかはわかりませんが、ここまで続けることができたのはいつも皆様に読んでいただいているおかげです。
これからもマイペースな発信を続けていきますので、来年も我々家族をどうぞよろしくお願いします。
100本目には何を書こうかなと今から想いをめぐらせながら、皆様に感謝を込めて。

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