「白磁と出西」

   



     キミハ 



     美しく



     完成された 



     白磁の 花器






     背高で



     凛とした



     一輪挿しの 器



    


     ワタシハ



     キミに 憧れる



     黒い 土の かたまり





     目の粗い 素朴な 表地




     黒々とした 釉薬 で 覆われた




     器  は  ワタシ



    



     いつの日か


     美しい 磁器に なれるのなら


     なりたいと オモウ のだが





  

     忙しく 動き回る


     時 の 中


     移り行く 季節の中を





     

     それでも 



     なれぬ ものならば




     

     キミ の 器に 



     入る



     花に なりたい




 冬

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