普通種がいることの大切さ
約一年前に富士山麓に移住して、庭の畑で自然栽培をしています。農薬不使用、肥料不使用、草マルチだけで野菜とハーブを育てています。
農薬不使用ですから、庭にはいろいろな昆虫さん、それ以外の小さな生き物もやってきます。私は昆虫もそれ以外の生き物も大好きなので、とっても楽しい毎日を送っています。
特に昆虫は大好きで、大昔は採集と標本づくりをしていました。なので、ちょっと珍しい昆虫さん達を追いかける、というのもしていました。めずらしいコを見つけると、とってもテンションが上がっちゃうのですよね。
でもでも、なんというか若いころの昆虫熱も収まって、自然栽培をしているとつくづく思うのです、普通種が普通にいることって本当に大切なのだなあと。
なんかね、わが家はもう（コロナ禍よりずっと前に）テレビを棄てたので、一切そこからの情報は入ってきませんが、まだそれがあったころ、それはそれは「除菌、除菌」と大騒ぎしていました。
外から帰ってきたらものすごく汚い、汚い、除菌、除菌。まあそうすると、自然界のものは全て汚くなってしまいまして、こうね、人間は自然界とは切り離されてしまう。
そして人間以外の生き物はすべて自分たちに害をなすもの、そんな風になってしまって、自然界にいる命を殺すのは当たり前になってしまうのかなと、当時思ったことがあります。
まあ、子供が幼稚園から帰ってきて、その頭が汚れていて、そのままソファーに横になるとソファーが菌だらけ、なので除菌しましょう的なCMを見たとき、「もう、テレビは見ない」と決めまして、語弊がありますが、「そんなに菌を気にするなら、無菌室に入って生活するしかないじゃん」と思ったのですよね。
除菌に限らず、太陽光システムにしても、河岸工事にしても、湿地帯をつぶしていく動きにしても、メリットデメリット両方ありますから、いい悪いの判断は避けますが、
人間以外の命の生きる場所を奪っていけば、最後にはそのツケが自分達に戻ってくるだろうなと思います。この世界は、自分が出したものが還ってくる。それがこの宇宙の理です。
希少種はどんどん減っていって、普通種といわれる昆虫さん達も姿を見なくなっていく可能性もある。もうその兆しがあるとも言われていますね。
そんな状況の中で自分ができること、いろいろなやり方があるとは思いますが、私は実際に自然栽培をしてみて、そこに来る小さな命と自然の循環について、SNSなどで書くことをしています。
当たり前が当たり前でなくなること、それは当たり前でなくなってから、その大切さに気付くことが多いのではないか、そう思います。
与えられた情報だけを鵜呑みにするのではなく、自分で調べて実践してみて、体験値を得る。これってとても大事だと、自然栽培をしていても思います。
まあ、いい悪いは置いておいて、農薬不使用への風当たりは強いものです。農業を生業にしているなら、大量生産は必須のようなところがありますし、病気といったものもありますしね。何をどう選ぶか、だれもだれかに強制はできません。
個人的には、押しなべてすべてを殺してしまうような、そういうアプローチはできるだけ避けたい。普通によく見られる生き物が、ちゃんとそこに居る環境を、次の世代にも残しておきたい。
生活することと、自然と調和すること、それは矛盾しないと思っています。けれども、今の地球を席巻しているシステムでは、どこかが犠牲になるのが避けられない。そんな感じですよね。
私の生活も、自然栽培は自給のほんの一部を担っているにすぎません。家族すべてを賄うほどの野菜を創るなら、かなりの面積を必要とします。なので、完全自給自足を目指すのは、今のわたしでは難しいです。
出来る範囲で。与えられた環境の中で、いい塩梅を見つける。それが大事だと感じています。なにかを責めたり批判したり、ダメダシをしてもいいですが、自分の与えられた範囲で、いい塩梅、いい加減（よい加減）を見つける。
いい塩梅で楽しく活動する、経験値を積む。そういうケースが増えていくと、世界も変わっていくかな。なんて思ったりします。
なにしてたのかしら～？？
うちの庭にも、珍しいコはあまり来ません。けれども、なんかみんな思い思いに、花粉を集めたり、なにかの幼虫を運んでいったり、土の中に潜ってみたり飛び跳ねてみたり、なにやら忙しそうです。
その姿を見て、一番癒されているのは私ですね。自然とその命に感謝して、自然栽培を楽しみたいと思います。
※そのほかの活動、自然サイバーのハーブの販売やスピリチュアルなお話などはこちらから↓ 今日はラベンダーを出品しました。お盆についての話も書いています。よかったら、飛んでみてくださいね。
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