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「フィギュアを踊らせたい」と思ったら、1週間経っていた話 ③ 〜 Reality Capture後編
3Dスキャンについてまとめた三部作(前編・中編)のnoteも今回が最後となりました。後編の今回は、具体的に撮影時に気をつけたい3つのキーポイントについて見ていきたいと思います。
撮影時に気をつけたい3つのキーポイント
・ピント
・画素数
・ライティング
それでは早速、本編に行って見ましょうー!
1. カメラのピントは絶対に外せない
そもそも写真のピントが合っていない場合は論外なんですが、顔にはピントが合っているけど足元にはピントが合わないといったことがおきます。
対策としては二つのポイントが挙げられます。
キーポイント1
「F値、被写体深度を上げる」
「モデルを上段・中段・下段に分けて撮影する」
F値が低い状態で顔にフォーカスを当てると顔以外の部分や背景がボケてしまい、結果3Dモデルを作成したときに複製できない箇所が出てきたりします。一眼レフで撮影を行う場合などでは単焦点レンズをさけ、F値を上げて撮影を行うことを行いましょう。
ただ、iPhoneなどで撮影を行う場合はF値を操作できないので撮影モデルを上段・中段・下段に分けて撮影し、その後Reality Capture内で一つのモデルとして統合させることをお勧めします。ぼくはこの方法で3Dモデルを作りました。
三段とも上手く写真が撮れている場合は、Reality Captureに写真を取り込むだけで一つのモデルとして生成してます。もし、バラバラのコンポーネントで生成される場合はこちらの茶里さんのnoteの「■Alignment修正方法 ⑧Control Pointを設定する」を参考にControl Pointを設定して複数のコンポーネントから一つのモデルを作成するようにしてください。
2. 画素数は一番高く
画素数についてですが、小さいモデルをキレイにモデルリングしたい場合は、できるだけ一番高い画素数で撮影を行うようにしてください。
キーポイント2 「一番高い画素数で撮影」
今回のケースではiPhone 12の4K動画で撮影行うことが一番きれいに撮れることがわかりました。もちろん、写真でもきれいに撮影を行えるのですが、小さいをモデルを撮影する際に都度ピントを合わせるのが大変なので、動画で撮影を行う方が簡単にモデル全体を撮影することができます。
今回、Go pro11でも撮影をしたのですが(GoProは5Kで撮影)カメラの性能自体は申し分ないのですが、フィギュアのような小さなモデルを接写する撮影には向いていませんでした。
結果、iPhoneで撮影することが一番きれいに撮影できる答えにたどり着いたのですが、それでも完成したモデルのクオリティはこちらが限界でした
![](https://assets.st-note.com/img/1670824605470-zDDfh8LMFh.png?width=800)
モデルの背面がきれいにスキャンすることができませんでした。この原因はモデルを360度撮影する時にどこかで必ず逆光の中で撮影を行わなければいけないからです(部屋の中で撮影を行う場合に部屋の窓がモデルの後ろに来るときに逆光になります)
ここで最後に気をつけたいポイント、ライティングについて取り上げたいと思います。
3. ライティングが「命」
リバウンドを制するものがバスケを制するようにライティングを制するものがフォトグラメトリを制する!とかしないとか🤔
とにかく、写真の撮影において「撮影環境」や「ライティング」に気を配る必要があります。というのも、先ほど述べたようにモデルの周りを自分が回って360°撮影する場合は、窓や太陽の位置などが必ずモデルの裏側にくるため「逆光」を考慮に入れなければいけません。
今回どうやっても室内ではいい撮影環境を整えることができなかったため、影が少なくできる撮影ボックスを用いて3Dスキャンを行うことにしました。
キーポイント3 「撮影ボックスでモデルをスキャン」
撮影ボックスを用意し回転テーブルの上にモデルを載せて360°の写真を撮影することで、同様に3Dスキャンを行うことができます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93145763/picture_pc_c6dff4cabb715a9d24284741561af36a.gif)
*このときモデルの背景が大きく変わらないように注意してください。白バックなら白バックのまま上段・中段・下段ともに撮影を行わないとモデルがきれいに生成されません。
今回、撮影環境を整えるためにダイソーで購入した材料で撮影ボックスを作ることにしました。もちろん、Amazonなどで購入していただくこともできます。
ダイソーで自作すれば1,000円弱で作れますし、組み立ても10分くらいでできるのでとっても簡単でしたよ!
撮影キットの自作は「ハネミ」さんのYoutubeを参考にしました↓
「作るのはちょっと、、」という人もAmazonから4,000円くらいから購入もできるのでよかったら見てみてください。
3Dスキャンまとめ
というわけで、昔から説明書をしっかり読まないぼくは大きく遠回りをしながら3Dスキャンを無事に成功させることができました。いや〜長かった笑
ライティングや撮影を丁寧に行って完成したモデルがこちらです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93145753/picture_pc_d95c6542f72e4f02f8cb9553804550b8.gif)
いかがでしょうか。前編で紹介したモデルよりもはるかに精度の高い3Dモデルを作ることに成功していることがわかるかと思います。
皆さんはぼくの二の舞にならないためにも「写真の下ごしらえ」をしっかりと行うようにしてくださいw
正直小さなことでかなりメンドウですが、この小さな手間が結果に大きく作用します。上手く3Dモデルが作れないよー。という方はぜひ3つのポイントを参考にしてみてください😄
○キーポイント1
「F値、写体深度を上げる」
「モデルを上段・中段・下段に分けて撮影する」
○キーポイント2
「一番高い画素数で撮影」
○キーポイント3
「撮影ボックスでモデルを撮影」
なんだか長々書いちゃいましたが、まだこれはステップ1の3Dスキャンが終わっただけなんですw次のスッテプ2では、3Dスキャンしたモデルの修正について解説していきたいと思います。
フィギュアに踊ってもらうにはもうちょっとありますので、どうか気長にお付き合いください😂
最後まで読んでいただきありがとうございます。
Boon Boon Computer Graphics - BBCG代表の荻原光人・オギです。
オキナワを拠点に3DCGアニメーション制作 | Webサイト制作 ・マーケティング| 3Dプリンターオリジナルグッズ制作、採用サイトや製品プロモーションの3DCGを制作しています。お気軽にツイッターのDMでご相談ください:)
Boon Boon Computer Graphics
荻原光人
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