大宮アルディージャ外国籍選手列伝(2015〜2023)
お久しぶりです。
過去に所属選手を勝手に紹介した記事を書いたブラジリアン栗鼠です。
絶賛低迷中の大宮ですが、新加入のシュビルツォクを筆頭に立て直そうとしてると言う事で過去に所属した外国籍選手を振り返ってみます。
筆者の記憶とデータの関係で現代に進むにつれて内容が濃くなります。お許しを
※2012〜2018年の外国籍選手は既に別の方が紹介されてますが、2018からではボリュームが薄いので本記事では2015から紹介します。
カルリーニョス(MF)
当時サンパウロのゴリゴリ中心選手のカルリーニョスが移籍して来て驚いた記憶がある。
実際は給料の未払い等で揉めてたらしい。
ブラジルサッカーを知ってる人なら彼の経歴で大宮に来たのは驚くと思う。なんならどのチームでも主力で試合出てるってのがおかしい
プレーは左足を使えばシュートもパスも世界レベルだった。エグいロングフィードだったり、たまに出るミドルシュートだったり左足だけで言えば大宮歴代No. 1かもしれない。
守備は頑張るけど上手い訳では無いの、で、サポからの守備面で不安視されてた気がする…
人格者でもあり彼の事を嫌いな人はいないと思う。何かしらで大宮とまた関わってほしい。
ムルジャ(FW)
移籍したノヴァの後釜として加入したストライカー。当時残留争いをしていた中の、代表戦士という事でサポはとても期待していたと思うが、デビュー戦で2G決めたり、蓋を開ければその期待を上回るレベルのモンスターだった。
187cmの長身でポストプレーが得意なのかと思ったら、裏抜けしてエリア内で仕事するタイプの純粋なストライカー。
GKとの1vs1になれば大体決めるし、サイドからクロスが来ても大体決めてた印象だ。
イージーなワンタッチゴールも多かったので、嗅覚だったりが凄かったんだと思う(多分)
足元については触れないでおこう…
2017年途中に退団したが、2016年辺りから衰えが見え始め、サポ達は過去の姿と重ねてしまい、残念な大宮での最後を迎えてしまったと思う。
退団セレモニーも行われ引退後には大宮に東欧の選手を紹介したり、コーチで所属していた鹿島との天皇杯での対戦では大宮サポーターに挨拶する等良好な関係は今も続いている様だ。
これは小ネタだがセルビア代表時、代日本代表相手にゴールを決めている。
マテウス(FW•MF)
突然現れた18歳の謎のブラジル人は世界に旅立った…
まだ外国籍枠が厳しかったJリーグで貴重な外国籍枠を、前所属で公式戦13分しか出場していない若手ブラジル人に使うのは今考えてもぶっ飛んでる。(いつも通り残留争い中)
当時のスカウト有能すぎ
プレーはテクニックのあるゴリゴリ突撃ドリブラー。悪く言うと攻撃大好き自己中アタッカー
右サイドでボールを持てばいつの間にか左サイドで突破を試みようとしたり、かなりフリーダムで楽しい選手だった。
ドリブル突破だったりえげつないフリーキックだったりで、能力が発揮出来ればブラジル代表もあるんじゃないか?と思えるレベルではあった。短所もあるがそれ以上に調子が良いと、いい意味で手がつけられない。
大山(現大宮所属)のインスタで加入当初の拙い日本語で、AK69だったり清水翔太の歌を歌っているマテウスが見れるので、可愛いマテちゃんを見たい方は大山のインスタまで。
MCMのC。末っ子役だったらしい。
マテウスは大宮が育てた!
ネイツ•ペチュニク(FW)
安心安全の東欧産ストライカーかと思えば大宮では残念助っ人枠に入ってしまった選手だ。
ジェフ時代は流石の代表戦士とも思えるプレーを見せていたが、大宮ではフィット出来ずに結局はベンチを温めてしまっていた。
リーグ戦では1Gだったが、カップ戦では4ゴールを決めている。そんな点取ってたんかワレ
プレーは前述したムルジャと似ている。
大宮でのゴールの殆どはワンタッチゴールだ。
イカつい体をしているがキープも出来る訳では無いし、足もそんなに速くない。
オフザボールの動きが無い選手だったのが、ムルジャとの大きな違いかもと今では思う。
千葉だったり代表では活躍してたので力があるのは間違い無い。
マルセロ•トスカーノ(FW)
例のごとく残留争いをしている中で夏の補強として加入して来たブラジリアン。
ブラジル時代は目立った選手では無かったが、ACLの浦和vs済州での乱闘で済州の選手が荒れ狂う中、それを静止させる外国籍選手というトンデモない光景がメディアで拡散され聖人扱いをされた選手でもある。
プレーはとにかく掴みどころが無い。
試合前のアップでは凄いシュートを打ち込んでいたが、それを試合で見る事は無かった…
大宮が求めていたのは1人で点を取れるストライカーだったが、実際の所マルセロは周りを生かすが点は取れないフォワードだった。
似てる選手としては、後述する現所属のアンジェロッティみたいな感じって思ってもらえればok
マルセロ、カウエ、マテウスでMCMトリオを結成するが、そのMCMのリーダー的存在だったらしい。
あと練習終わりなのに良い匂いがした。色男
キム•ドンス(DF)
2017年突然加入して来た謎の韓国人。
歴代でも謎の若手韓国人補強もあったし、特に驚きも無かった記憶がある。
1試合しか出てないのでどんな選手かすらも記憶が無い。書く事すらない…すまん…
名前は伏せるがある選手にプロチームに学生が混ざってるぞ!ってイジられてたらしい。
あと足元が壊滅的だったと聞いてる。
大山(現大宮)が言うにはタトゥーもあって見た目も怖いけど、ナイスガイらしい。
カウエ(MF)
MCMトリオメンバーの次男
ポルトガルでモレイレンセのカップ戦優勝に貢献して、リーグ戦ではボール奪取率一位の選手が来るって事でかなり騒がれた選手。
もちろん自分もかなりワクワクしてたんですが、実際に現れたのは想像とは違うキープめっちゃ出来るテクニカルな選手でした。
日本代表で言うと、遠藤航を期待してたら田中碧が来た感じ。
広い視野でボールを散らしたり、厳しいボールをキープしたり良い選手なのは間違い無いが大宮が求めてたのは守備の貢献で、機敏な動きも苦手な彼はかなり微妙な感じになってしまった。
奪取率の話もリーグのプレースピードが圧倒的に日本の方が速いので、そこに順応出来なかったと思ってる。多分ブラジルリーグとかでは活躍出来るタイプ。
筆者はカウエの事は大宮入団前から知っていて、FIFAで現実的に移籍が可能そうなリーグのブラジル人を探してJリーグに入れる遊びをしてた時にカウエを見つけた事がある。
それを本人に伝えた時の顔が少年みたいで可愛かった(
ダビド•バブンスキー(MF.FW)
天下のバルセロナの下部組織出身のイケメンテクニシャン。もはや絶滅寸前のトップ下が得意な正統派10番タイプ。大宮ではサイドもやったりした。
そして彼のシュートはヤバい。横浜時代を含め殆どのゴールはペナ外からのロングシュート。
力強いシュートって訳では無いんだけど、素早い振りからしっかりコントロールされたシュートを放ってくる。
シュート以外も大宮ではパスも光った。
後に紹介するファンマが居た影響もあるがゴールに直結するパスも多く、キープ力も高いので時代が違えば本気で欧州の名選手になっていたかもしれない。守備力は目を瞑りましょう。
残念だがここ数年大宮恒例の守備が苦手でスタメンから外される現象が起き、最終的にはベンチが定位置になってしまった。
西大宮の練習場にイケメン外国人がいると噂になったが、そのイケメンは弟のドリアン•バブンスキー(当時町田)
ロビン•シモヴィッチ(FW)
名古屋で大暴れした2m弱あるモンスターをフリー移籍で獲得。他クラブとの争奪戦に制したらしい。
恵まれた体格を生かしてゴリゴリなプレーが多いのかなと思っていたら、まさかの技巧派なプレイヤーで驚いた。フィジカルでボールキープするかと思ったら、足下でコネコネして匠にキープするのをよく見た。なんならロングボールの競り合いはあんま強くない。
決定力に関しては流石でした。味方のこぼれ玉に反応しやすい位置を取ったり、少しでもコースがあれば枠に振り抜いてくれるので味方も楽だったと思う。ロングボールの空中戦は弱いが何故かクロスからのヘディングは決める。ヘディングのゴールはフリーで決めてる事が多かったので、やっぱりポジション取りが上手なんだろう。
日本では体が強い選手に見られがちで審判から不当なファールを貰いまくってて可哀想だった
大宮で最後のシーズンはファンマ(後述)にポジションを奪われる形で出場機会を減らし、契約満了にて退団。期待値からしたら物足りない成績だが、冷静に今振り返るとチームにちゃんと貢献した選手だと思う。
名古屋での登録名がシモビッチだったが大宮ではシモヴィッチに変更。
これはネットで検索する際大宮での検索結果を出しやすくする為だそう。
フアンマ•デルガド(FW)
長崎から高木監督と共にやって来た。ずんぐりむっくりした体から見た目通りの重戦車みたいなプレーを楽しませてくれる。
ストライカーらしいストライカーで、ゴール前では何でも高いクオリティでこなしていた。
足は速い訳では無いけど持ち前のフィジカルでマークを吹き飛ばして裏抜けしたり、サイドからファーへの低いクロスにしっかり合わせたりと日本人好みの選手だと思う。
ただ欠点もちゃんと存在して、守備をサボる。下手とかじゃなくてちゃんとサボる。
中盤の負担は相当だったと思う。でもアバウトなバックパスだったり、カウンターから自分が点を取れそうな場面になると鬼みたいな形相で爆走してプレスに行く。
そしてもう一つの欠点がすぐにイライラしてカードを貰いまくる。
大宮では42試合で7枚
長崎では98試合で29枚
福岡では109試合では33枚
ちなみに比較としてムルジャは99試合で13枚のカードを貰っている。
そんなファンマだがプレーオフに敗退し、J1にステップアップする形で福岡にフリーで移籍。
色々書いたが今でも日本でプレーしてる事からも愛されている選手なのは間違い無いだろう。
大宮とフアンマとの対戦時には「フアンマをイラつかせろ」等の野次が飛ぶ事もしばしば。
長崎、福岡のゴール裏もこんな感じだったのかな
ヴィターリス•マクシメンコ(DF)
Jリーグ初のラトビア人選手。ムルジャがエージェントとして関わったと思われる。
J全体で見ても豪華な所属経歴と、現役代表選手と言う事でかなり期待していたが大宮では失敗してしまった。
大宮では途中出場だったり、長くプレーを見る機会がそんなに無かったので詳しく書く事が出来ないが、Jリーグ自体に適応しにくい選手ってのが第一の感想だ。
本職はCBでSBもこなせるタイプの選手だったが、アジリティが低く裏を取られまくってた記憶がある。フィジカルも特別強い訳ではないので何故この選手が代表に?と思い海外でプレイしてるハイライトを見たら納得した。
めちゃくちゃスライディングが上手い。ファウルにならずにしっかりボールを刈り取るプレーを連発していた。日本だとプレースピードの違いでそもそも追いつけないので、これが日本で彼が失敗した大きな理由なのかなと思う。
ただ大宮で感心したプレーもあって、クリアボールを冷静に味方に繋げる能力が高かった。
無理そうならしっかりクリア。余裕があれば慌てずに近くの味方に繋げてボール保持をしていたり、頭の良さだったり冷静さは流石だ。
ネルミン•ハスキッチ(FW)
セルビアリーグ得点王を引っ提げて目玉選手として加入したハスキッチ。こちらもムルジャが絡んでるとの事でムルジャの再来を期待していたが、歴代でも語り継がれるレベルの残念選手となってしまった。
正直言うと彼のプレーの印象が殆ど無く5Gも取れてるんだと言う驚きもある。
海外のプレイ集を見るとタイプ的には背の高い中野誠也みたいな感じだろうか。
ボールへの反応が早く、ペナ内なら何でも上手くこなせちゃいますみたいな感じかな?
大宮では1topでの起用が多かったが1人で何とか出来るタイプでも無いので2topならもう少し得点も伸びていたと思う。流行り病の影響や日本の夏が厳しいとどこかのメディアに話していたのでタイミング含めてお互い良くなかった移籍となってしまった。
彼のチャントは声出し制限もあり歌う事は出来なかったが、千葉ロッテマリーンズの人気応援歌「好きだぜロッテ」と原曲が同じで大宮でも時期が違えば人気チャントになっていたと思う。
フィリップ•クリャイッチ(GK)
日本代表の浅野拓磨と元チームメイトで自身も代表歴を持つGKが突然加入した。
東欧出身のキーパーがJで活躍しだした時期でもあったので、ここ数年キーパーで悩まされていた大宮にはどハマりした補強だったと思う。
開幕時はスタメン争いに敗れ笠原が守護神だったが、笠原の負傷に伴いクリャイッチが正GKとして昇格。スタメンに定着してからはクリャイッチが居なかったらヤバいと思わせる程の安定したプレーを見せ、サポーターからの信頼を得た。
スタイルとしてはオールドタイプなGKでアグレッシブさは無いけど、ミスは少なく止めて欲しいシュートは大体止めた記憶がある。
キックが下手と前評判では言われていたが、そもそも大宮のGKは順大を除いて総じてキックが上手くないので何とも思いませんでした(
2シーズン目の5月群馬戦で全十字断裂の大怪我を負い、そのまま復帰は叶わず満了にて退団
出場こそ多くないが出た試合では良いプレーを見せ、サポーターからは惜しまれる形で大宮から移籍して行った。
2022年はファッキン強化部のご乱心でGK3人体制で挑み案の定怪我人続出。その結果Twitterではクリャイッチ呼び戻せとの声が多く上がってたくらいには大宮では必要とされていた。
クリャイッチのチャントも存在したが一回も歌う事は無かった。多分誰も覚えてないと思うのでまだ歌える人がいたら教えてください。
イバ(FW)
得点力不足の大宮に夏のマーケットにて加入
フットサルとサッカーの二足の草鞋と言う珍しい経歴の持ち主。
横浜FCでは157試合で78ゴールとめちゃくちゃな数のゴールを奪っていたが、横浜FCでは衰えてベンチを温めていたのでギャンブルに近い移籍となった。
大宮でのプレーは途中加入とはいえ少し厳しかった印象。フットサル選手でもある彼は足下は上手いと思うのだがボールを持つともたつく。
ボールの置き所はやっぱり良かったので、やりたいプレーに体が追いつかなくなって来たんだろうなと思う。
大宮でのゴールは力強いシュートが多かったが、ゴール以外のシュートはヘロヘロな球が多かった。横浜FCでのプレーはフアンマに似たような所があったので全盛期であれば大宮でも活躍出来たんだろうなぁ。
ピッチ外では若手のメンターとなったり、子供を愛する良いパパだったりと人柄も良くチームメイトからも好かれていたらしい。
アンジェロッティ(FW)
昨シーズンコミュニケーションが取れないと言う謎の理由から外国籍選手の獲得をしなかった大宮だが、今季は一年ぶりに外国籍FWをレンタルで獲得した。
柏では素行不良等の声が聞こえて来たが、大宮ではイケメンなナイスガイとして問題無くプレーしている。
プレイヤーとしては何でも出来るが何が得意か?と言われたら困ってしまうJリーグに来るブラジル人としてはかなり珍しいタイプ。
かなりの気分屋で調子が良い時は守備でも走り回り厳しいボールも難なく抑えてぬるぬるとドリブルで抜いてくが、調子が悪いと守備しない、走らないのロストマシーンと変身する。
純粋な得点力がある訳では無いが、大事な試合やロスタイムに彼の所にボールが吸い込まれてゴールを奪う謎の力は持ってる様だ。
大宮では一番前でプレーしてるが、多分シャドーやボールを保持するチームのサイドが彼の適性だと思う。
彼のインスタでは彼女との写真を投稿しまくってるので、気になる人は見て欲しい。
シュビルツォク(FW)
最下位の大宮に救世主として夏に加入したFW
サポーターからはクバと呼ばれる。
ポーランド代表としてEUROにも出場しておりレヴァンドフスキの控えとしてプレーした。
名古屋では14試合7Gと大暴れ。14試合と少ないのはACLでドーピング検査に引っ掛かり4年間の活動禁止が言い渡された。
服用していたサプリメントから禁止物質が発見されたが、サプリメントの記載に該当する禁止物質の記載が無かった為、名古屋はCASに訴え結果的に勝訴となり4年間の活動禁止は無効となった。
セットプレーはもちろん。一瞬で足を振り抜きシュートを放ったり、混戦のペナ内でもシュートに繋げたりと随所に光るプレーが見られるが、そもそも状態最悪の大宮ではクバまでボールが届かない。
大宮でのプレーは10試合3Gと期待値を上回った訳では無いが、チーム状況を考えると仕方の無い数字とも言えると思う。
ただクバは王様気質。守備はしない点は取るを体現した選手で、攻撃守備共に崩壊してる大宮からしたら±で言うと−な選手になてしまっている。
A仙台戦のDAZNにてクバが高柳に顎クイする様子が映り、老若男女の大宮サポーターが悶絶するツイートが多発した。
カイケ(CB)
長崎からレンタルで加入したブラジル人CB
体格の通り自身のフィジカルをゴリ押ししてくるCB
2022シーズンの最終節長崎戦で初めて彼を目にした時は衝撃を受けた。
デカくて強いのに速いしプロデビューがJリーグと言う事で今後に期待出来る選手だ。
大宮で初めて長くプレーを見たが、素材型選手って感じでまだまだ粗削りな印象もある。
ダッシュの初速は遅いがスピードの伸びが凄い
それ故に裏対応はちゃんと出来るが、相手の緩急のあるドリブラーへの対応は苦手な様だ。
それと力強そうなのにロングキックがあんま飛ばない。
ただ空中戦にはめっぽう強い。
大宮での初プレー時挨拶と言わんばかりに、相手のゴールキックを豪快にヘディングで跳ね返しスタジアムは沸いた。
シーズン終盤にはパワープレー要因としてFW起用もされており、相手からしたら相当な恐怖を与えている。
おわりに
数年ぶりに記事を書いたのでかなり読みにくい内容になっていると思います。申し訳ない。
こんな感じで来シーズンは選手名鑑も作りたいと思っているので、良ければ見てやってください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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