2期生インタビュー!「最先端のテクノロジーを使って人の生活を豊かにしたい」
ー今日はインタビューよろしくお願いします!早速ですが、まずは現在の興味や活動を教えてください!
私たちが行なっている活動は、「新しいタイプの海中堤防」です。
特徴は二つです。
一つは、津波に対する強度が大きいこと。二つ目は、景観を美しく保てること。
堤防はいくつも種類があります。
例えば、景観を守る必要がなければ、陸上堤防がコスト的には有利です。
最近は、景観に気をつかった陸上堤防で、せり出してくるようなタイプや、扉のタイプもあります。
僕らもさまざまな調査や議論を経て、「海中堤防」に辿り着きました。
どれがいいかどうかは一長一短なので、景観をどれだけ守りたくて、どれだけ安全性を担保したいか、コストのこの3つによって、導入する堤防を検討するのが大事です。
ーなぜそもそも、堤防に問題意識を持ったんですか?
「テクノロジーを活用して人の命を救えること」が大きな理由ですね。その一つとして、津波をテーマに絞っています。
これを思うようになった背景は、昨年の人生初めての全国規模のビジコンに遡ります。最終審査会で敗北し、悔しい経験をしました。オープンイノベーションについての賛否両論の指摘も受けました。ここの反省として、テクノロジーを自分自身で作り上げてビジネスの世界にチャレンジしたいという思いが生まれ、自分が大の物理好きということもあり、今のチャレンジに踏み出しました
自分がどんな価値を作りたいのかと考えた時に、「誰かの人の命を救いたい」という思いがあるんです。これは、東日本大震災が自分にとってもすごくインパクトで、当時小一だったが常識が崩れたんですよね。人は当たり前のように90歳くらいまで生きると思っていたので、人はいつ死ぬか分からないんだなと気付かされました。だから津波というテーマに至りました。
ー稲葉くん、茂田井さん、近藤さんはなぜ参画したんですか?
稲葉さん:自分もビジコンに出ていた中で、社会問題を解決することに興味がありました。そこで大村の誘いもあり、プロジェクトに取り組む中で津波に対する当事者性も芽生えて、今に至っています。
茂田井さん:私は何かのプロジェクトに積極的に行動していきたいと考えていました。けい君と元々友達だったのもあり、自分にとっていいチャレンジの機会になると思い参画しました。
近藤さん:私は、津波という1つの災害に対して、何かアプローチができないかと考えていたので、けい君に誘われ、このプロジェクトに参加したいと強く思いました。
ー最初はさまざまな調査をしたと聞いてます。その調査をする中で、どんな課題感が見えてきたんですか?
何より大きかったのは、あれだけ災害があった上でも、地元の住民が、防波堤拡張に関して反発が大きいことでした。その理由は、観光的な問題や、生態系の問題など、さまざまです。住民投票で半数割るほどの反対があり、驚きましたね。
これによって、整備が遅れているんです。国土交通省が毎年出しているレポートを見ても進捗が遅いんです。震災があって10年経っている中で、どれを見ても1年に数%しか進んでない。ここに問題意識を感じました。
ー行動したからこそ見えたことですね!ありがとうございます。では次にBLASTについて質問していきたいと思います。早速ですが、BLASTの1番の価値って何だと感じましたか?
私としては、最も価値があったと考えるのは他のBLAST生との切磋琢磨でした。
他のピッチプレゼンを見れたことで、自分たちの強み弱みが相対的に見えてきましたし、その後にコメントしあったりすることで同学年ならではの意見交換ができたのも大きかったです。
ー稲葉さん、茂田井さん、近藤さんは価値をどう感じていましたか?
稲葉さん:加えて次点としては、自分たちがピッチプレゼンを作り、発表することが一番価値があったなと感じています。初めて自分たちが考えていたプロジェクトをピッチすることで、多角的なアドバイスがもらえ、ここで一気に行動が加速したんですよね。あとはピッチの緊張感もあり、自分たちも本気で準備し、また自分たちで客観的に見えることもあり、現在地と改善ポイントを見えたことも価値でしたね。
茂田井さん:あとは、メンターの方々に最初から継続的に見てもらえたことです。計画立てを伴走してもらったことで、半年の行動プランを自分たちのレベル以上に掲げることができて、結果半年間で想像できないところまで持っていけたのがよかったです。
近藤さん:メンターの方々の手厚いサポートこそ私達のプロジェクトの促進に繋がったと思います。私達が悩んでいた、躓いていた点も、親身になって相談して下さったことで、より幅広い視点を得られたように感じました。また他のBLAST生の熱いパッションにも触発されました。彼らのアイデアを聞くことで、未解決な様々な問題に対しての様々な知見を得ることができたと感じています。
ープログラムの参加前後で、自分にどんな変化がありましたか?
大村さん:自分のプロジェクトを進めていく上での「やり方」や「ビジネスベーシック」が身についたのは大きな変化でしたね。 これまでビジコンに出ていた時って、メンタリングもどうしても単発になり、ぶつ切り感がありました。ただこのBLASTは半年間メンターが伴走してくださるので、プロジェクトのアドバイスだけではなく、「やり方」の部分、やメールの書き方・マナーなどのビジネスベーシックな部分が学べたのは自分にとって大きな変化です。
あとは、ビジコンだと、完成物しかみえないじゃないですか。けれどBLASTは、他のBLAST生のプロジェクトを進める過程まで見えたことで、色々なPDCAの形が勉強になりましたね。
ー稲葉さん、茂田井さん、近藤さんももし良ければ半年の変化を教えてください。
稲葉さん:最初は大学教授とZoomで話すことにすら恐怖感を感じていたところが、どんどん行動できるようになったのが1番の変化でした。
茂田井さん:同年代でたくさんのことを進めている人と触れることで、「ほんとにここまで自分のやりたいことをぐんぐん進めている人がいるんだ」と刺激を受けて、自分自身の行動に自信が持てるようになりました。これまでは、人前で少し発言することですら本当に苦手だったけれど、BLASTを通じてプレゼンも堂々と話せるようになったのも大きいです。人生において生かせることをたくさん学びました。
近藤さん:このBLASTの活動を通して、高校生って勉強だけじゃないなと改めて思いました。正直この活動を始める前は、両立できるか心配だったのですが、どんどんやっていくうちに、このプロジェクトに自分がのめり込んでいるのがわかりました(笑) この活動中に様々なことを学んだことで、高校生でもここまでできるんだと自信に繋がりました。
ーいいですね!ちなみに何かこの半年で、印象的な出来事や言葉はありましたか?
大村さん:最終ピッチの時に、松田 さんが「万全の準備かっこいい!」ってチャットで書いてくれて。この一言をもらったときに、メンターの方々の応援と暖かさを深く実感しました。
稲葉さん:中間ピッチのmtgで、向川さんから「ゼネコンの会社はこことここだよ」と具体的に紹介してもらったことで、実際にアポイントも動けたし、プロジェクトもグッと進んだ瞬間でした。
近藤さん:自分達のプロジェクトに対してのフィードバックとして、向川さんが「このプロジェクトの何が新しいのか、どういう点が現存する堤防と違うのか、なぜ今までこの方策が出てこなかったのかがプロジェクトを進める上で鍵となる」と仰ってくれたことを鮮明に覚えています。自分達がどうこれから進んでいくべきなのかが曖昧になった時に、この言葉をかけてくれたことで、原点に立ち戻って考え、新たな一歩を踏み出す機会にできたと思います。
ー今後の展望・ビジョンや、それに向けて取り組もうとしていることは何ですか?
私が最終的に何をやりたいかでいうと、「最先端のテクノロジーを使って人の生活を豊かにしたい」んです。
このプロジェクトに関しては、受験が始まるので、このプロジェクトに関しては、後輩に引き継いで、僕らはサポート側で進めていきます。
ただもちろん、受験が終わったらまたこのプロジェクトもやり続けたいですし、これに限らずどんどん新しいチャレンジをしていきます。
ー最後に、これからBLAST!SCHOOL に挑戦する高校生にエールをお願いします!!
「何事も行動すれば意外となんとかなるよ」って言いたいです。
やっぱり、僕も昔そうだったんですけど、行動する時って、ビビっちゃうと思うんです。例えば最初に大人に連絡をとってみるとか、難しいですよね。けど、意外とアクションしてみると、すっと進むことも多いなって気づきました。なので、BLASTにチャレンジする人は、どんどん臆さずアクションして機会をどんどん掴み取ってほしいな。
ーインタビューありがとうございました!
大村慧
17歳 市川高等学校三年生 Emergencities代表 第7回高校生ビジネスプラングランプリファイナリスト
高校生ビジネスプラングランプリへの参加から、テクノロジーとビジネスの融合に興味を持つ。
人々に利益をもたらす最先端テクノロジーを作り出すことを目標に、様々なことに挑戦している。
稲葉慎太郎
17歳 市川高校3年生
小学生の時からデザインに興味を持ち始め、現在の夢は工業デザインを用いた社会課題の解決に携わること。
Emergencitiesではシミュレーションや発表資料作成等、デザインを始めとした技術的な側面を担当。
茂田井華奈子
17歳 市川高校3年生
海外研修、観光甲子園等を通じて、様々なプロジェクトに携わる。その経験を生かし、Emergencitiesでは、唯一の文系かつ経済学部志望として、ビジネスモデルの構築に中心的な役割を担う。
近藤杏南
17歳 市川高等学校3年
留学フェローシップ、NPO法人フローレンス、そしてこども国連などが主催した様々なワークショップに参加し、社会問題全般への興味を持つ。そしてこの度は、「防災」という観点で、Emergencotiesメンバーとして、津波対※策における課題解決プロジェクトに取り組む。
※近藤さんは後日インタビューし、記事に加筆しました。
2期生の他のインタビューはこちら↓
https://note.com/blastschool/n/ncb2737bab2bf
1期生のインタビューはこちら↓
https://note.com/blastschool/n/n96b83e712411
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