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岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師―摘水軒コレクションを中心に@千葉市美術館


岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師
―摘水軒コレクションを中心に

いろんなところで広告を見て、気になっていた展覧会。

岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師ー摘水軒コレクションを中心に

入り口は2箇所ある
カフェ側

母関連の予定が急遽変更になり、時間が空いたので短時間だが行ってみた。

とても良かったので、都内でないけれど、可能な方は足を運んでもらえたらと思う。見応え十分!

千葉市美術館

美術館の建物は、市内に残る数少ない戦前の建物(旧川崎銀行千葉支店)を新しい建物で包み込むように設計されており、歴史・文化を保存し、次世代へ繋げる美術館のあり方にも共鳴しています。

千葉市美術館のホームページより
重厚な建物
誰もいない通り
この中は、さや堂ホール


そもそも千葉市ができたのは大正10年。
歴史が浅いので、古い建物もあまり存在していないのだと思う。

さや堂ホール


コンサートや展覧会にも貸し出されるホール。

人がこんなにいないのは平日ならでは、なので写真を撮ってみた。

この天井部分はルーブルみたいに小さなピラミッドになってる・・・

とても静かで展覧会も人が少ないかと思いきや意外と人はいた。

展覧会

8階でチケットを購入し、展示は3つのフロアに分かれている。

◆8階 
岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師ー摘水軒コレクションを中心に
出品リストはこちら

◆7階
江戸絵画縦横無尽!摘水軒コレクション名品展
出品リストはこちら

◆5階(常設展)毎回展示は変わる。
特集 深沢幸雄の初期作品ーサトウ画廊コレクションより/鏑木清方と美人画/涼む!夏の浮世絵/近代版画に見る女性表現/辰野登恵子(〜10/6)
出品リストはこちら

この3つを見ることができたのだが、盛りだくさんで集中力が切れた。
寝不足で疲れていたのもある💦
元々出かける予定ではなかった。
急遽、近くで仕事をしてる同級生に聞いてみるとランチとお茶ができる(仕事が13時まで)とのことで会えることになった。

岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師
ー摘水軒コレクションを中心に


まだまだ知らないコレクションがあるなと思った。
ここもぜひ行ってみたい。

岡本秋暉だけをこれだけ見たことはなかった。
この「美術手帖」にまとめられているのでご参考に。
ダイジェストとして確認できると思う。

孔雀が得意。花も美しく描ける。
同じ孔雀でも伊藤若冲とはまた異なる風情。
鳥も多く描いていて、鳥が好きな人はそれだけで楽しめそう。

今回の展覧会は、一部の作品が撮影可能だった。

岡本秋暉は、小田原藩士としてのお勤めを果たしつつ、画人としても活躍。
お酒が大好きだったそうで、聡明な奥様と子宝にも恵まれ幸せな人生だったようだ。

百花百鳥図/岡本秋暉
百花百鳥図(鳥の名前の解説)


百花百鳥図(拡大)
百花百鳥図(拡大)
蝶に孔雀図/岡本秋暉
山種美術館に同じ構図の作品がある
野菊と水の流れ
渓流孔雀図/岡本秋暉

他にも素晴らしい作品がたくさんあった(が撮影不可)。

千葉市美術館ホームページより(一部転載)
https://www.ccma-net.jp/exhibitions/special/24-6-28-8-25/
縦長すぎて全部入らず・・・
とても綺麗だったのでハガキを購入し友達2人に出した


千葉市美術館ホームページより(一部転載)
https://www.ccma-net.jp/exhibitions/special/24-6-28-8-25/
同じく縦長すぎて全部入らず・・・
紫陽花の柔らかな色合いが好き

花の色の透明感が本当に美しくて、孔雀もいいけれど、この画人の花の描写が好きだと思った。

やはり、こちらは見に行かなくては・・・。


江戸絵画縦横無尽!摘水軒コレクション名品展

岡本秋暉を見終えて、7階のフロアへ。

ここでは、
・菱川師宣
・葛飾北斎
・伊藤若冲
・円山応挙
・柴田是真
などなど有名な画人の作品を見ることができた。

柴田是真は好きで本も持っている。
ただ今回は印象が違う作品がかかっていた。

葡萄栗鼠図/柴田是真
葡萄栗鼠図(拡大)

このフロアもかなり見応えあり。
この「美術手帖」で概ね内容が分かると思う。

写真撮影は一部のみ可。

5階(常設展)
特集 深沢幸雄の初期作品ーサトウ画廊コレクションより/鏑木清方と美人画/涼む!夏の浮世絵/近代版画に見る女性表現/辰野登恵子(〜10/6)


ここでは、鏑木清方と伊藤小坡が見られたのがよかった。
どの作品も美しくて、時間がどんどん経過してしまった。
(撮影が不可だった。)

そして、辰野登恵子さんの作品。
(現代アートはほぼ見ないで今に至っており、正直よく分からないのだけれど・・・・)

展示されている空間で引いて、全体を写してみるとなんか雰囲気がいいなって思った。

辰野登恵子《WORK 86-P-14》1986年
・・・よく分からない

辰野登恵子は1950年長野県生まれ。
東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業後、同大学院修了。
大学在学時には、油画科の同級生であった柴田敏雄、鎌谷伸一らとともに「コスモス・ファクトリー」を結成し、アンディ・ウォーホルやロバート・ラウシェンバーグからの影響に基づき写真製版によるシルクスクリーンを試みた。
70年代には、当時のポスト・ミニマリズムの動向などへの関心に根ざして、線描の強弱や僅かなにじみなどにより生まれる差異の形象化を、版画やドローイングなどを通して試行。
80年代以降は絵画を中心に、アラベスク、ダイヤ、方形、球など、植物的かつ幾何学的な多種多様なモチーフの連続的なパターンと、油絵具の質感を生かした色彩表現を行った。
95年には史上最年少(当時)の45歳で東京国立近代美術館での個展を開催し、翌年には第46回 芸術選奨文部大臣新人賞を受賞。
生前参加した主な展覧会に「戦後日本の前衛美術」(横浜美術館ほか3ヶ所、1994-95)、「国立新美術館開館5周年 与えられた形象―辰野登恵子/柴田敏雄」(国立新美術館、東京、2012)など。多摩美術大学教授を務め、2000年代以降の画家に影響を与えた。2014年没。

https://bijutsutecho.com/artists/53(美術手帖より)
千葉市美術館ホームページより
https://www.ccma-net.jp/wp-content/uploads/2024/08/permanent-collection-2024-8-list.pdf

ちなみに作品名は上記の通りなので、このWorkで何を表現されていたのか私には理解できなかった・・・(涙)
でも、好きか嫌いかで言えば嫌いじゃないし、結構な時間、椅子に座って眺めていられた作品だった。

95年には史上最年少(当時)の45歳で東京国立近代美術館での個展を開催・・・そんなすごい方だったんですね。

知りたいと思って、検索してみたらこんなものを見つけた。
なかなか面白いのでよかったら紐解いていただければ・・・
抽象画のとっかかりというか見方の一つの助けになるだろうか。

有楽町の国際フォーラムにも作品があるみたいで、今度見に行ってみようかしら・・・。

あと、深沢幸雄さんという方の作品(エッチング)があったが、どうにも頭に入ってこなかった。

が、近々友達が行きたいと言った佐倉市美術館で

「深沢幸雄展-彫版に依って歌う詩人」という展覧会があるらしい。
チラシがあった。

ここは「食わず嫌いを返上」して行ってみたいと思う。

深沢幸雄(1924-2017)は、山梨県南巨摩郡増穂町(現、富士川町平林)に生まれ、東京美術学校(現、東京藝術大学)の工芸科で彫金を学びました。
戦後は千葉県市原市鶴舞に移り住み、油画の制作を行っていましたが、戦時中に受けた右膝の打撲痕から発病し、以降6年間にわたり右膝をコルセットで 固めた不自由な生活を強いられることになります。
闘病中に机上でも制作できる銅版画に取り組み始め、独学で様々な技法を習得します。
1963(昭和38)年には、メキシコ国際文化振興会の依頼により、メキシコシティで銅版画の技法を教えるため初渡墨。
以降、メキシコ文明に影響を受けた力強い色面の大型版画を多く制作しました。
また1981(昭和56)年にはチンタラ―一世と名付けた自動目立て機を開発し、メゾチントと呼ばれる技法を駆使した幻想的な作品を作り上げました。
深沢は、「もちろん豊富、自在な語彙を持つことは重要だが、それだけでは良き文学は生れないし、その反面それが無くては叶わぬから厄介なことである」と 自著『銅版画のテクニック』(1966年/株式会社ダヴィッド社発行)のなかで銅版画の制作を文学になぞらえて語りました。
その言葉のとおり、深沢は絶えず新たな画題と技法の研究に励み、得た知識を広く公開し、日本の銅版画のすそ野を広げるべく長年にわたり尽力しました。
深沢はその生涯で1,100点を超える作品を制作した多作な作家であり、展覧会でそのすべての作品を網羅することは叶いませんが、 本展は深沢の残した作品の中から作風の変遷をたどれる約200点の作品を選び、展示することで、 深沢が歩んだ長い制作の旅路を共にたどろうとするものです。
詩情あふれる深沢の作品を、ぜひご鑑賞ください。

佐倉市美術館ホームページより

常設展にはディープエッチングという手法のこの人の作品が多数あったが、
たくさん見てきて疲れてきていたことと、やっぱり頭に入ってこなかったので、次回の佐倉市美術館でちゃんと見てこようと思う。

5階の常設展フロアでは、私は鏑木清方と伊藤小坡と、なんとなく感覚で眺める辰野登恵子さんで十分満足だった。

あ、あと歌川貞秀《浪速天満祭》安政6年(1859)も細かくてじっくり見てきた。

千葉市美術館ホームページより
https://www.ccma-net.jp/exhibitions/permanent/2024-8-6-9-1/

ミュージアムショップ BATICA


一番左と真ん中を購入
岡本秋暉と伊藤若冲
あと普通サイズを1枚


右側のチケットフォルダを購入
この絵が気に入ったので。

そして書きやすかったペンを購入した。

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復習のつもりで、ダーッと書いたら4,000文字を超えてしまった。

今日は母の夜のルーティンが比較的スムーズだった。
皆様も1日お疲れ様でした。。

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