窓口集約!|仕事を減らす技術
前回の投稿からあっという間に1週間が経過した今日この頃、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
今回も仕事を減らす技術、ということでキーワードは「窓口集約」です。
何故フロントは忙しいのか
そもそもなんでフロントの仕事が忙しくなるのか?ということから考えてみましょう。
なんでだと思いますか?
「担当棟減らしてくれねーかなー」
管理会社で仕事をしていると、そこかしこで耳にするボヤきですが、こればっかりは会社、上司が決めることなので、変えるのは難しい。
私なんて支店長と面談して「定例理事会は何棟あるの?」と訊かれて「7棟です。他に修繕委員会で実質定例が1棟…」と答えたところ、
「7棟~!?そりゃ多いわ。何棟か担当入れ替えて減らすようにO部長に言っとくわ。」
とのありがたいご配慮をいただき、その後担当棟の入れ替えが行われることはなく3年放置されました(白目)
まぁ2年もあれば大抵の組合はやることやり尽くして惰性で回るようになるので後半は逆にラクさせていただいたのですが、それはさておき。
一部の新人を除きみんな同じくらいの棟数・戸数を担当しているはずなのに、なんで忙しいのでしょうか。
タスクが多いから?
何故タスクが多いのでしょうか。
確かにやる気がある、改革期の組合だとタスクは増えますが、それだけでしょうか。
私が中から見ていて気付いたのですが、常に忙しい・仕事が終わらなくなるフロントさんには、【窓口(登場人物)が多い】という共通点があります。
忙しいフロントは窓口(登場人物)が多い
もっとわかりやすく言うと、対応している相手の人数が多いのです。
例えば、時々Twitterでも話題になる騒音トラブル。
ケースバイケースではありますが、私だったら
「基本的に個人間トラブルなので管理会社・管理組合では扱えません」
「但し組合全体の問題であればある程度の注意喚起は可能です」
「理事長に相談して注意文を掲示しましょうか?」
という対応をして終話します。
それ以上求められても「申し訳ありませんが対応できかねますので、どうしても組合全体の問題としての対応をご希望される場合は理事会宛に意見書のご提出をお願いいたします」です。
で、理事長に「かくかくしかじかなので注意文掲示して対応終了しますね」と言えば理事長も「はーい、よろしく」で終わるはずです。
ところが。
仕事が終わらなくなるフロントさんが騒音トラブルの苦情を受けるとどうなるか。
住民A「上階の騒音で困っているんですけど…」
フロント「では、理事長に対応どうするか確認しますね」
フロント「理事長、どうしますか?」
理事長「え、それ理事会で対応しなきゃいけないの?」
フロント「そうですよね、すみません」
フロント「理事長は組合では対応しないとのことです」
住民A「そんな…でも困ってるんです!上の階のBさんに心当たりないか聞いてみてくれませんか?」
フロント「はい、電話してみます」
フロント「Bさん、お心当たりありませんか?」
住民B「ウチが悪いっていうんですか!?苦情を言ってきたのは下の階のAさんですか!?」
フロント「いえ、それは…」
住民B「ウチだって我慢してるんです!納得いかないので次の理事会で皆さんに話します!次の理事会いつですか!?」
フロント「あ、はい…では、出席して大丈夫か理事長に確認しますね」
フロント「理事長、Bさんが次の理事会に出たいと言ってまして…」
理事長「は!?なんでそんな話になってるんですか!?」
…伝わりましたでしょうか。
前者の窓口が理事長1本なのに対し、後者は住民A・住民B・理事長と窓口は3本。
そして理事長への連絡の仕方も重要。
前者の「こうしますね」なら理事長はYES or NOで回答できるので決断しやすいですが、後者の「どうしますか」だと理事長自ら咄嗟に解決策を考えなければならず、話がアサッテの方向に行きやすい。
騒音トラブルを例に挙げましたが、仕事が終わらなくなってしまうフロントさんは色々な局面で同じように窓口(=登場人物)を増やしていることが多い。
理事会でも同じです。
前回のnoteで「声が大きい人を遠ざけたり排除したりするな」という話をした理由がこれで、声が大きい人を排除しようにもマンションから追い出すことはできませんから、窓口(登場人物)が増えるだけなんですよね。
そして窓口に据えるならできる限り強い人の方が楽です。
理事長に窓口を集約したとしてもその理事長が弱くて、副理事長や他の理事、一般の組合員に突き上げられて負けるようでは窓口が無限に増えてしまいます。
だからこそ口寄せの術が絶大な威力を発揮するわけですが…
まとめます。
①窓口は理事長に1本化
②理事長はできるだけ強い人になってもらう(口寄せの術)
③窓口となった人(理事長)に「一発で決断させる」
④「一発で決断させる」ために【YES or NO】で答えられる訊き方をする
これを意識するだけでだいぶ仕事は減るはずです。
お試しを!
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