映画「REAL VOICE」を観て (毎日投稿76日目)
こんばんは。映画監督の武内剛です。
アタクシの初監督ドキュメンタリー作品「Padre」を世に出す為の毎日ブログでございます。
昨日は六本木ハリウッドホールにて行われた、
「REAL VOICE」というドキュメンタリー映画の特別上映会に行ってきました。
この映画の監督である山本まさこさんはじめ、70名を超えるインタビュー出演者は、親などから虐待を受け、児童養護施設で育った経験を持つ人達だ。
会場は800人近く収容できる大ホールで、昨日の上映会はなんと入場無料!
しかも昨日から、ネットでも全編無料配信を始めたというから驚きだ!
より多くの人に、作品を届けたいという監督本人の思いからそうなったようだが、確かに、実際に今現在、虐待に苦しんでいる子や、施設にいる子たちにとっては、映画館に1000円以上払って映画を観るっていう行為はなかなか難しいので、スマホ一つあればいつでもどこでも視聴できるようなスタイルを選んだのはとても素晴らしいと思った。
"虐待当事者・養護施設出身者のドキュメンタリー"
って、一見すると、とてもヘビーな内容の映画だと思い、軽々しく観るのを躊躇してしまうかもしれないけど、実際に当事者たちの"REAL VOIVE"を聴いて、映画鑑賞後は、観る前と違った印象を持った。
特にメインキャストの阿部紫桜さんの虐待経験などは、聞いてるだけでとても胸が痛くなり、もし自分の身にそれが起きたら、果たして耐えることができるのだろうか?というレベルのことだが、本人は現在、パッと見、とても明るく、あっけらかんとしてて(多分、裏では見えない苦悩があると思うけど)、あの強靭メンタルに勇気づけられる人も多いはずだ。
映画本編のインタビューの中には、今なおもがき苦しんでいる当事者の声もあったが、ああやって心の叫びを吐き出すことで救われる部分もあるだろうし、何よりも自分以外にも沢山同じ経験を持つ"同志"たちと映画という作品で一つになれたという経験は、彼彼女たちの癒しになるんじゃないかな。
昨日、会場に集まっていたお客さんや、イベントスタッフも養護施設出身者の人が多かったらしいのだが、皆とても元気でパワフルで、会場全体に熱気が溢れていて、思わず圧倒されてしまった。
アタクシの監督目線の意見としては、
あれだけ沢山の当事者にカメラの前で話をしてもらう、って、
想像以上に大変だと思うんだけど、
それを実行し、ああやって作品として公開できたのは、
やはり山本監督の思いが皆んなを突き動かしたんだろうなぁ、、、としみじみ思った。
個人的にも、過去の様々な経験、傷、人の顔がフラッシュバックして、
なんか色々考えながら家路に着きました。
俺も昔は、キツかったな。
とか、
寂しかったな。
とか
つっぱってたな。
とか
でも、不思議と月日が過ぎて忘れたり、癒えたりした部分もある。
何より普通に生きてたら得られない視点や優しさを
GETできたんで、それはそれで良いかな、と今は思う。(今は)
みんなが笑顔でいれたらいいな、と思った。
なんか感情の収集がつかなくなったんで、この辺で。
「REAL VOICE」チェックしてみてください。
令和五年四月十三日 武内剛
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