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ジャイアントジャイアンのドキュメンタリー【LAST DAY】を観た (毎日投稿51日目)

こんばんは。映画監督の武内剛です。
アタクシの初監督作品「Padre」を世に出す為の毎日ブログでございます。

今日は、以前所属していた芸能事務所の先輩で漫才師の高倉さんがTwitterで投稿していたあるドキュメンタリーを観ていた。
それは昨年末解散した、漫才コンビ、ジャイアントジャイアンのドキュメンタリーで朝日新聞がYouTubeにアップしている、色んな被写体の最後の日に密着する【LAST DAY】というシリーズのうちの一つだ。

※高倉さんには「Padre」の資金集めクラウドファンディングをやった時に応援コメントを書いて頂きました!

一般的に、お笑い芸人・漫才師と聞いてイメージするのはテレビのバラエティ番組などで活躍する有名な芸人の顔だと思うが、実は皆さんが知らない全国の至るところで(特に東京で)毎日、大小合わせたらおそらく100は優に越える数のお笑いライブが開催されている。

アタクシがかつて、都内でそうしたお笑いの舞台に立ちまくっていた同時期に、ジャイアントジャイアンさんも舞台で活躍されていた。

ジャイアントジャイアンは、いわゆる"システム漫才"といって、
ある特定のおしゃべりパターンがあり、ネタの題材を毎回そのパターンにはめて漫才をするタイプのコンビだ。※ミルクボーイなどがこのパターン

M-1も3年連続で準々決勝まで言っている。
芸人の感覚からすると、3年連続でM-1準々決勝はなかなかすごい事だ。

一般的には、M-1って年末にテレビでやってるアレだよね?
って事になると思うが、毎年夏に一回戦から始まり、熾烈な争いを勝ち抜いた漫才コンビだけが、あの年末の決勝、テレビの舞台で漫才を披露できるのだ。

ドキュメンタリーは、コンビ最後の日(解散ライブ)に密着した15分という尺のショートもので、ドラマチックな展開や、ハッと息を飲むサプライズ等があるワケではなく、淡々と進んでいく。

アタクシも同時期にライブに出て、同じ舞台に立っていたという事もあり、芸人の世界の裏側も知っているので、より身近に感じるというのもあるが、ジャイアントジャイアンの2人が、誇張する事もなく、割と冷静に自分達のラストデイをカメラで見せているのが、逆にとても良かった。

最後に解散ライブをやるのはファン想いで律儀だし、解散に密着したドキュメンタリーが作られるのも納得である。

個人的には、ジャイアントジャイアンのあのパターンの漫才は一種の発明品なので、解散とかせずとも、またやりたい時になったらやれば良いと思うのですが、こればっかりは本人達の意向次第なので何も言えない。

余談だけど、元ブランキーの浅井健一氏も、以前何かのインタビューで、

「(甲本)ヒロトとかも、ブルーハーツの曲演れば良いのにね。
お客さん絶対喜ぶのにね。」

と言っていた。浅井健一はブランキー時代の曲をソロになってからも
Liveでは演奏したりするけど、ヒロトとマーシーはブルーハーツ解散後、ライブでブルーハーツの曲を演る事はない。

解散後の2人だが、カーシャさんは放送作家に、コマタツさんはピン芸人になり活動を続けているそうだ。

もちろん売れて、テレビで活躍したかったと思うけど、それはもう宝くじで一等を引くような運に左右される部分もかなりあると思うので、今回のドキュメンタリーを通して、皆んなの記憶に残るだけでも幸せな事なんじゃないかな、と思いました。

誰のどんな些細な日常も、カメラを通すと物語に変わる。
ドキュメンタリーには、そんな魅力があるよね。

令和五年三月十九日 武内剛



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