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可愛獣マオモの波瀾万丈のエピソード集【エピソード8~UCLAに行く~後編~】

✱UCLA…カルフォルニア州立大学ロサンゼルス校

高校卒業後すぐ…
計画性まったく無しで

UCLAに行く事だけを心に決めて

アメリカに渡り
ロサンゼルス空港に降り立ちました。


あたり前の事ですが…

大学に行くには願書の提出や
試験を受けるなど手続きが必要です…

しかし…
そのような事をした記憶がありません…
当時はアメリカに行けば
行けるモノと思い込んでいました。


それに加え…

英語が喋れないどころか
発音記号すらも読めない英語力…

にも関わらず…
微塵も言葉の心配をしていませんでした。


アメリカに着いて早々にお土産を買ったり
せっかく来たんだし…と街をブラブラと観光…

そうだ忘れちゃいけない…
UCLAに行くんだった…と

街ゆく人を捕まえて
和英辞書のページを開いて
伝えたい単語に指を差しては
『ディス(これ)ディス(これ)』
と連呼…

そして…しっかり
『魂』を込めて『UCLAに行きたい』と
気持ちを伝えました。

まさに!あれは…
『出川イングリッシュ』

そうすると…

もう一度飛行機に乗る感じに
なっていったのでした…


そして…

次にたどり着いた所は
『サンフランシスコ』でした。

あれ…?
UCLAはサンフランシスコにあるのかな?

まさかそんなハズはありません。
ロサンゼルスとサンフランシスコとの間は
直線距離でも500km以上はあります。

しかし当時の私は
『これであっている』的な
根拠ない自信に溢れていました…


サンフランシスコでも
ロサンゼルスと同じように
行き交う人を捕まえては…

辞書を開いてページを指差して
「ディス!ディス!」

そして魂を込めて?
出川イングリッシュ…

すると…
そのうち誰かがどこかに
案内してくれる感じに…

やった!通じた!

私は嬉々としながら
ついて行くことにしました。


すると…
そこはカトリック系の教会でした。

わざわざここまで連れてきてくれた
『親切な誰かさん』から私は
教会の人に引き継がれました…

気がつくと…
いつの間にか手には掃除道具が…

どういう事?


そこでは…
お腹が空いた時に使うと食べ物が貰える
『笑顔のゼスチャー』の技を身につけました。

教会の皆さんと一緒にテーブルを囲み
お祈りをして食事もいただきました。

そんな感じで教会で
数日間をすごしたある日…

1組の老夫婦がやってきました。

満面の笑みでいきなりハグ…
「ハーイ…マキ!ナイストゥミートゥ!」

どうやら…
この『ウルフ』という名前の老夫婦は
この教会には時々礼拝に訪れていて…

私をホストとして
受け入れてくださったようでした。

「荷物をまとめて私達の車に乗りなさい」
的な感じで…
(言っている言葉はわかりませんでした)

教会の人も喜んでいるようでしたが…
UCLAに向っている感はありませんでした。

しかし私は…
まるで大きな川の流れに漂う
『木の葉』のように…
目の前の展開に逆らわず
素直に身を任せたのでした。

やはりこの時も…
『このままで大丈夫』的な
根拠ない自信だけは満々でした。


私を乗せたウルフ夫妻の車は
しばらくロッキー山脈の方角に
向かって走って行きました。

かなりの距離の山道を
登った所に大きな門がありました。

やっとウルフ邸に着いたかと思いきや…

その門をくぐった後も
敷地内に入っている感はありましたが
しばらく走り続けました。

そして急に目の前が開けると…

小高く開けたその場所には
平屋の大きくて立派な家が建っていました。

車から降りると老夫婦は…

「今日からここはあなたのお家よ」的な感じ
で玄関のドアを開けてくれました。

ウルフ夫妻は優しくて
とても良くしていただきました。

近くに住むご家族の方々と
ピクニックに出かけたり…

時々あの教会にも行きました。

ウルフ夫妻のお友達の農家さんの
お家にも何日間かお世話になりました。

そこでは…
子豚小屋の掃除をして
逃げ回る子豚たちを捕まえて小屋に戻す…
とても楽しい体験をさせていただきました。

何かの大きな会社にも行きました。

どうも従業員らしい人の反応からは
ウルフ夫妻が社長か会長などの
重要人物であると予見できました。


そんな毎日を過ごして
一ヶ月くらいが過ぎた頃でしょうか。

ある朝…
老夫婦が何かの書類を手にしています。

「おめでとう…良かったわね!」
的な感じです。

「すぐに荷物をパッキングしなさい」
的な感じです。

よく話を聞いてみると
どうやらUCLAの寮に空きが出たので
入寮することが出来るとのことでした。

そういえば以前老夫婦に
「今から言う通りに書きなさい」
的な感じで手紙を
書かされたことがありました。

もしかすると…
UCLAに対して何かしらの手引きを
行なってくれたのかもしれませんが
今となってはその真相はわかりません。

しかしついに!
UCLAにたどり着く日がやってきました。

サンフランシスコ空港まで送っていただき
「チケットはプレゼント。元気でね」
的な感じでハグ…
老夫婦の目からは涙が溢れていました。

ありがとう…サヨナラ的な感じで
私も泣いていました。

老夫婦が用意してくれた
チケットを使って下り立った先は…

なんと数ヶ月前に最初に到着した
ロサンゼルス空港でした。

あれー?やっぱり最初の空港で合ってた…


今度は老夫婦からもらった書類を手にして『UCLAに行きたい』
的な感じで出川イングリッシュ

今度は数ヶ月前とは違っていて
トントン拍子で意思が
伝わっていったようでした。


そして無事にUCLAの寮に入り
約一年間イングリッシュクラスで
学ぶことが出来ました。

今思えば…
一見遠回りと思えるような
出来事や出会いの数々は
一番の近道だったのかもしれません。

次回は…
アメリカUCLAから帰ったあと
次はオーストラリアへ行ったお話…

「I LOVE YOU」と初めて英語で告白…

どうぞお楽しみに♡


マオモの詳しいプロフィールはこちら↓

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