アイドルと中学生の時に出会っていたら～バスケ部と勉強の両立～

俺は元来頭がいいことは自覚していた。

頭がいいということはいい高校に行き、自分の能力に見合った教育を受けて、さらに一流の大学に行き、そして大企業で勤めて、何不自由ない人生を送ること、結婚して子供が生まれて、家を建てて、いいい感じで年を重ねえていく、そんな人生の最初の足掛かりであることは何となく誰でもわかっていることだけど、中学生の俺にはそんな未来のことはまだ何もわかっていなくてただ何となく勉強していい点とって親や先生に褒められたいなどと可愛いことを思っていた気がする。

そして事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、俺は神様から二物目を与えられていた。そう、類稀な運動神経である。まず足がぶっちぎりで速い。中学一年の頃は足がクラスで一番速かった。あと、跳躍力。走り幅跳びあるじゃん。あれ、みんなが3メートルくらい飛んでた頃、自分だけ6メートルくらい飛んでいた。要は2倍くらい飛んでいてこの跳躍力が以外ではないが部活で活躍することになる。運動神経は抜群である。部活入ろうということになった。

中学生になった時に普段からつるんでた友達の影響もあって、バスケットボール部をチョイス。これがかなりナイスな選択だったと思う。

バスケは下手だったけどバスケを通じていろんなことを味わえた。悔しい思い。楽しい思い。シュートが入った時のゾクゾクする感じ。チームが勝った時の本当の喜び。多分部活をしていなければ味わえない、いろいろな思いや経験ができただけでも、バスケットボール部に入ったことにはかなり意義があったと思う。

俺は部活を通じて人間関係もかなり深いところで中学校とつながっていたと今となっては思う。部活はやったがいい。帰宅部を否定してるわけじゃないけど（ほかのやりたいこともわかるけど）大人になるのがだいぶ遅れる。バスケ部のメンバーはいろいろ教えてくれた。ちょっと悪いことから、ちょっとエッチなことまで。誰と誰が付き合っているだとか、あいつが嫌われてるとか、あいつはああいう奴だからみたいな情報が部活動を通じてダイレクトに入ってくる。

裏を知れとは言わないけれど表立って仲良しごっこしてるだけじゃないんだよ。いろいろあるんだよ。中学生だもん。

つづく