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大切な人の帰りを待ちながらする料理はこんなにも楽しいのか。

1ヶ月ほど前に彼女が転職をして働き始めた。
それまでご飯は彼女がご飯を作ってくれていたが、自分が休みで彼女が仕事の日は自分が夕飯を作る事にした。

「料理できるの?」
と少し小馬鹿にされた感じで聞かれたので、
「じゃあ明日はキーマカレーを作って差し上げよう」
と得意げに答えておいた。

ちなみに料理なんてほとんどした事がない。
唯一、人に振る舞えるレベルで作れるのがキーマカレーだった。

そして唯一、母親に教えてもらった料理でもある。
その母親はちょうど1年ほど前から音信不通。
親父によると離婚届置いて消えたそうだ。
別に仲良くもなかったしむしろ面倒な存在だと思っていたので悲しくもない。
キーマカレーを教わったのは専門学生の時。
飲み歩いたり友人の家を泊まり歩いたりと家で夕食を食べることはほとんどなかった。
ただその日は珍しく夕方には帰宅していて、たまにはお前も夕飯ぐらい作れと言われて教わった。

その時は面倒としか思わなかったが、今になって大切な人の帰りを待ちながら作る料理はこんなにも楽しいことを知った。
それからたまに夕飯を作るようになった。
一度楽しくなると、献立を考える間や、買い物も苦では無くなった。
彼女が好きだから、あれも作ろう、これも入れてみようと毎度作り過ぎて怒れてしまうがそれでも楽しい。
次は何かナスを美味しく食べれるメニューに挑戦したい。

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