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<ブルックリン文化風俗アーカイブ記事>ブルックリン人情物語(大げさ)とブジュ・バントン

(注:あちこちに書き散らかしてきたものをnoteにまとめる作業をしています。記事内の出来事と投稿とのタイミングがズレているものも多々ありますのでご了承ください。)

NYCで車を所有してる人の大半の頭を悩ます問題、それは「alternate side parking rules」。ゴミ収集車が来る曜日には、路上駐車してる場合はストリートの片側にクルマを移動して、ゴミ収集(と清掃)が滞りなく進むようにする、というためのもの。超めんどくさい。

で、今朝も8:30AM-10:00AMの間は駐車禁止の側に路駐していたため、隔週の東京とのビデオコールを早めに切り上げてクルマに向かった。が、エンジンをかけようとキーを回してもうんともすんとも言わない。週末にアップステートの友人宅までロードトリップに行った後、フォグライトか何かを消し忘れていた可能性大。15年前に買ったクルマなので、いろんなものが平成仕様。

仕方がないので家で充電してあったバッテリーをえっちらおっちら運んで、朝もはよからジャンプスタートをしようと思ったら、今度はその外付けバッテリーが「LOW」 表示。家では確かに「FULL」だったのだが。

すると、近くでクルマを停めてたカリブ訛りの青年がやってきて、「ヘルプが必要っぽいね〜俺のバッテリー使っていいよ〜」とありがたい申し出。うちのブロックにある家の水道工事で出入りしてるそうな。で、彼のバッテリーを使ったらたちまち復活。ジャマイカから20年前くらいに移民してきたというウォーレン君、なんだか機械工のように責任を持って私のクルマの外と中を行き来しながらエンジンやフロントパネルの表示などを指差し確認。しつけの行き届いたカリブっ子は目上の人に対するリスペクトがあるから素晴らしい。うちの旦那も、知らないお年寄りが重いものとか持ってると、自分の用事は返上で家まで持ってあげたりしてる。

が、その時。何気なく助手席にぶん投げてあったCDを見て、彼は目を丸くして振り向いた。「君はブジュ・バントンを知っているのかー!!?」と。

そりゃ知ってるよー。服役後初のコンサートには行けなかったけど、シャバにおかえり的な祝福モードで古いCD聞いてたんだよー、と言うと、もう何が何だかわからない!という困惑顔。そしていきなり握手されたw

BKに住んでる日本人としてジャマイカ人と話をすると、マイティクラウンの活躍を知ってるジャマイカ人ならめちゃくちゃ話が早いのだが、そうでない場合は未だに日本人がレゲエを聴く、と知ると本気でびっくりされる。でも、最近はあまりにもマイティが有名なので、逆にBKに住んでるジャマイカ人で、日本人のレゲエ好きっぷりを知らない人がまだいたんだー、と新鮮な気分にもなったり。ウォーレン君はきっと、レゲエのクラブとかに出入りしてない真面目な働き者なんでしょうね(妄想)。

かつて音楽系の取材をしまくっていた頃は、大物アーティストが相手の場合、DJの友人などのためにいわゆるシャウトアウト/ID/ダブ録りみたいなこともしていたので、マイティ用にもジェイZとかNASとかエミネムのIDを録ったりしたこともあった。娘のクラスメイトのジャマイカ人ガールの父ちゃんにそれを言ったら、「今度レゲエクルーズに一緒に連れてって」、とマイティのグルーピーまがいな発言までされたこともあるくらいだ(苦笑)。

ウォーレン君はしばらく水道工事でこのブロックを出入りする予定らしいので、日本人ダンスホールクイーン達がどんだけものすごいワイニーダンスをカマすのか映像で確認してもらおうかしらw

ぜんぜん人情物語じゃなかったけど。



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