見出し画像

第49話「婚約指輪を買いに行く」

(前回からの続き)
 あおさんはとても優しく、穏やかで、私とかなり近い波長のように感じました。あおさんとなら一生いられる。あおさんと結婚がしたい。この人しかいないと思いました。
 すぐにでも結婚を申し込みたかったのですが、一つ足りないものがありました。婚約指輪です。女性の憧れならば絶対に用意しなければなりません。あおさんを喜ばせるため、購入します! 箱パカします! パカパカします!

 婚約指輪の購入を決めたのが1月中旬。あおさんと初めて出会ったのが11月中旬なので、まだ2ヶ月しか経っていません(ちなみに付き合い始めて半月)。
 ほんのちょっと早い気もします(ほんのちょっとね)。まぁ結婚は勢いです。思い立ったが吉日。善は急げ。突っ走りたいと思います!

「婚約指輪ってどこで買うんだろう」
 まずはここからです。初めてなので何も分かりません。
 検索しまくって、「I-PRIMO(アイプリモ)」というブランドに決めました。”ブライダル専門のジュエリーブランド”と書いてあり、ブライダル専門なら間違いないだろうと思って決めた次第です。

 土曜日に調べて、日曜日にはもう買いに出掛けていました(フットワーク軽し)。宝石店なので、ちゃんとした服装で挑みました。ジャケットを羽織り、手袋をはめ、目出し帽を被り、モデルガンを懐に忍ばせて準備OK。
 お店はとても綺麗なところでした。きらびやか。全てがキラキラと輝いているように感じました。お客さんは、私みたいに男1人で来ている人もいれば、カップルで来ている人もおります。当然女性はテンション高めです。
 あおさんと一緒に来るのもアリなのか、と思いましたが、やはりサプライズで出したい。

 席に案内され、ホットコーヒーまで用意してくれるという素敵な対応。
 目の前のショーケースには色々なデザインの指輪が並んでいました。男の私でさえ少しときめいたくらいですから、女性は完全に心を奪われる場所ではないでしょうか。
 店員さんは十数人いました。ほぼ女性。しかも皆さん美人です。そんな中、私の担当になったのは男性でした(ガッカリ)。
 ガッカリ。

 購入の流れはこうです。まずダイヤを決め、それから石座などリングのデザインを決めていきます。
 担当の店員さん、仮にプリオとします。デカ・プリオの友人のアイ・プリオ。そのプリオがダイヤについて丁寧に説明してくれました。
プリオ「ダイヤモンドには、4Cという品質を表現するための国際基準があります」

・Carat(カラット=重さ)
・Cut(カット=輝き)
・Color(カラー=色)
・Clarity(クラリティ=透明度)

 違いを実際のダイヤで見比べさせて頂きました。もちろん肉眼では分からないので、専用のダイヤモンドスコープで確認します。
 色味はなんとなく分かりますが、他はあまり違いが分かりませんね。
タクヤ「あー、なるほど、違いますねー」
 流される男、タクヤ。
 ここからプリオは購入のための本題に入ってきます。
プリオ「ご予算はどのくらいをお考えですか? 4Cのどの位置にするかの判断基準になります」
タクヤ「○○○○万円くらいを考えています」← 自由に金額を入れてね!
プリオ「そうですか、それではそこから細かく決めていきましょう」
 4Cの平均的なバランスで考えるのではなく、何を重視するかなのだそうです。私はCut(輝き)とColor(色)、Clarity(透明度)を重視することにしました。つまりCarat(重さ)以外ですね。Caratは”重さ”ですが、イコール”大きさ”でもあります。大きくなくても良いんです。小さくても質の良いものにしたい。

 ダイヤが決まり、あとは石座などのデザインです。2つまで絞りました。ベーシックなデザインか、少しシャープなデザインか、迷います。「どちらを選んでも彼女さんは喜ぶと思いますよ」とプリオ。第一印象重視で、私はシャープなデザインの方を選びました。
「指のサイズは?」と聞かれ、焦りました。全く確認していませんでした。とりあえず平均のサイズにしておくことに。サイズは後日調整可能ということでした。
 ここまで決めたら、あとはもう色々手続きをして終了です。

プリオ「では指輪が出来ましたらご連絡いたします。2ヶ月くらいでできると思います」
タクヤ「あ、2ヶ月もかかるんですね!」
 意外に時間がかかることに驚きました(※婚約指輪と一緒にプロポーズされた女性の皆さん、男性はその日の約2ヶ月前から、ずっとウキウキソワソワしてあなたのことを想っていた、ということを覚えておいてくださいね)。

 皆さんが心配していたであろう早すぎるプロポーズは回避されました。
 これから約2ヶ月間、あおさんとの距離をより縮めていこうと思います。目指せ、プロポーズ成功!
 続く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?