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時価総額8兆円!利益率50%超え!6つのグラフで学ぶキーエンスのすごさ


 今回の記事のテーマは「キーエンス」です。キーエンスはホンダ・JT・任天堂などの企業を上回る8兆円(2017/11/17現在)の時価総額と評価されているにもかかわらず、その業績や事業内容を見ることはほとんどありません。この記事では、謎の多い超優良企業キーエンスのすごさを6枚のグラフによって振り返ります。

グラフ1:「30年で売上28倍、利益率50%超え」

キーエンスの事業内容は、工場の生産を効率化するFA機器の製造販売です。特にセンサーを使った独自の製品開発に強みがあります。


グラフはキーエンスの1989年から2017年までの業績推移です。1989年の段階では売上高147億/営業利益率43%でしたが、直近の2017年には売上高4127億と28倍、営業利益率は驚異の53.0%に達しています。



なぜこれだけの高収益を叩き出すことができるのでしょうか。まず一つ目の秘密は、自社では工場を持たずに設計・開発に特化するファブレス企業であることです。余計な固定費を抱えないことで利益率を高めています。二つ目の強みは、営業マンが顧客の工場に頻繁に出入りして要望を吸い上げるコンサルティング営業です。既製品を売るのではなく、営業マンが吸い上げた顧客の声を元に、顧客が本当に欲しているものを開発し続けることで、製品の付加価値を飛躍的に高めています。

グラフ2:「他社を圧倒する効率性」

キーエンスの高い収益性は、効率性の指標である「一人あたり営業利益」にも現れています。


キーエンスと同じセンサー機器を販売するオプテックスやオムロンと比較してみると、20倍以上の3900万円/人の利益を叩き出していることがわかります。ちなみに、キーエンスの社是は「最小の資本と人で最大の付加価値をあげる」というもので、従業員にも効率性の意識が叩き込まれていることが伺えます。

 グラフ3:「海外売上高比率が50%を突破」

また、近年のキーエンスは急激に海外売上高をのばしており、グローバルに事業展開を進めていることもわかります。


2009年には456億円に過ぎなかった海外売上高が、2017年に4倍以上の2064億となり、国内売上高を追い抜いていることがわかります。より競争の激しい海外に軸足を移しているのにもかかわらず、50%以上の利益率をキープしているのは驚異的です。


グラフ4:「1兆円超の現金」

キーエンスのバランスシートも見ていきましょう。直近では、換金性資産(現金、有価証券、投資有価証券)が1兆1500億円に迫っています。


つまり、今この瞬間にキャッシュにできる資産を1兆円以上持っているということです。通常、製造業の企業は工場や機械の購入に現金を費やすため換金性資産は少なくなりがちですが、キーエンスのファブレス企業としての強みが財務面でも現れています。

グラフ5:「90%超の自己資本比率」

また、キーエンスの純資産は1兆2000億を超え、自己資本比率は93.7%となっています。会社のHPいわく、「17年間売上ゼロ」でも耐えきれるそうです。


グラフ6:株価は10年足らずで10倍に

最後は、リーマンショック以降のキーエンスの株価を見て見ましょう。2008年10月には5649円だった株価が、2017年11月の現在では67000円となり、テンバガー(株価が10倍になること)を達成しています。


いかがでしたでしょうか。キーエンスは収益性も収益性も驚異的でしたね。今後もテクノロジー企業や有名企業の業績をグラフでまとめたり、経済情報を視覚化したりしていくのでお楽しみに!

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