「営業って、どんな仕事?」第13話 運も味方に?
「風は、意外なところから吹く」
パソコン担当からOA機器担当になり、普通の営業マンとして仕事をしていました。
もちろん社内でのPOSの社内評価をあげるべく、機会をみては社内営業を展開していました。
POSについては、社内に理解者もなく、ましてや指導してくれる先輩もいないので、直接事業部の担当者と繋がりが強くなっていきました。
営業はロビー活動
大きなメリットは、業界情報がいち早く事業部の担当者より、もたらされることです。なので、早めに対策ができます。POSの失注は、事業部としては大きな痛手になりましたから、次は失注しないと、販売会社へのロビー活動も活発になりました。
これぞ、2段構えでの社内営業活動です。言い換えれば、POSの社内評価をあげる根回し活動。
そして、営業活動においては社会環境も大きな影響をもたらし、それは、POSの社内評価をあげる追い風にもなりました。
当時は、バブルの真っただなか、郊外大型ガソリンスタンドの建設ラッシュです。
経済環境が味方してくれて、ガソリンスタンドが建つごとにPOSの導入があり、定期的売上げを作ることができました。
社会情勢を味方にする
僕の営業実績数字もメイン商品以上に上がり、合わせると、月のノルマを大幅に越える売上げを達成する月もありました。
数字が順調にあがっていくと、POSも少しづく社内で注目されるようになります。
ここに来て、正々堂々とPOSでの営業ができるようになり、POSの研修を受けることもPOSの営業で出張することも社内での
許可が出るようになりました。
ここで凄い風が吹きます。社会環境、、世界情勢からの風です。
事業部の担当者との関係が密になっていたので、色んな業界情報をもらうようになっていました。
バブル景気以上に影響があったのは、「湾岸戦争」でした。
なぜ、湾岸戦争か、、、、、
ガソリンスタンドのPOSシステム、、、察しの良い方なら検討がつくかもしれません。
「湾岸戦争」の際、日本の石油の備蓄はどれくらいあるのか、、、把握する必要が政府にはありました。
元売り(石油メーカーのことです)の石油タンクを確認すれば元売りの備蓄量は直ぐわかるようになっています。
一番の問題は、市中在庫、いわゆるガソリンスタンドにある地下タンクの中にどれだけの油種量が確保されているのか
瞬時に把握する必要があったのです。
全国で、地下タンクと数量を調べるのは大変な事。ガソリンスタンドPOSには入出庫、在庫管理機能がありますから
POSからのデータを見れば、ガソリンスタンドごとの油種量が直ぐに確認できます。
ただ、全国すべてのガソリンスタンドがPOSを導入しているわけでなく、この機会に最新のPOSシステムを導入する
動きが始まりました。全国の油種量を把握していくことが急務になったことから、通産省からもPOS導入への導入補助が始まりました。ガソリンスタンドとしては、POSシステムを補助を利用して安く導入かつ買い換える絶好のチャンスでした。
社会環境、世界情勢からもたらされた凄い風でした。
これは、POSの販売、そして、社内でPOSの評価を高める絶好のチャンスとなり、これまで以上に社内営業を活発に行い、前回の失敗を教訓に速め速めの営業訪問活動もスタートしました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?